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2013年3月12日火曜日

プリンセスの人生を変えたワイナリー、ヒルシュ

Foodex~大阪~名古屋と続いた鬼のロードもあとひと息。プリンセス東京に戻って参りました。
そこここのセミナーやらワイン会に来て下さった皆さん、本当に有難うございます!

さて。初めてパーティーなどでお目にかかる方によく聞かれる質問があります。「オーストリアに嵌ったキッカケは?」

その度にお答えしてきたことですが、今一度このブログにも書いておきたいと思います。

それは2002年のおそらく初夏。当時勤めていたカリフォルニアワイン輸入会社恒例月一ブラインド勉強会でのこと。白のフライトに20前後のワインが並んでいました。いつもメインはカリフォルニアで、そこに仏、伊、スペイン、チリ他様々な国のワインが何の脈絡もなく少数混ざります。

その日の白ワインの中で3つ気に入ったワインがありました。2つは辛口。ひとつは極甘の貴腐。なんとなくその3つには共通点があり…カリフォルニアより果実味がずっと締まってエレガント。アルザスのようで、なんとなく違い、もっと筋肉質。綺麗な酸はちょっとドイツ的なところもあるけれど、完全な辛口で全くプロポーションが異なる…。さて、一体どこのワイン達? と、思っていました。

ブラインドを解くと、なんと3つ全てオーストリア産!!

当時のプリンセスは既にスクールで教え始めていたのですが、「オーストリア」というワイン産地はプリンセスの辞書になかった、と言うか…。いや、あるにはありましたが、「オーストリア=グリューナー・ヴェルトリーナー=薄甘くて青っぽいミュラー=トゥルガウ的なもの」だったのです。「Mxxxxx」という“安ワインの味なのにそんなに安くない:)”困ったチャンなワインのイメージしかありませんでした。

そして、そのお気に入り3つのうちのひとつがヒルシュのグリューナー・ヴェルトリーナー Lammラムでした(残りのふたつはクノルのリースリング、恐らくロイベンベアクかシュットとリースリングTBA)。

衝撃でした!

以来ヨーロッパ在住の友人達に、ことあるごとにメールを出してはオーストリアのプレミアムワインの入手方法を尋ねたり、関連図書を送ってもらったり…その熱いラブemailsのひとつが当時のオーストリアワインマーケティング協会会長に転送され、さらにアルバイトて通訳をしたガヤの広報氏がオーストリア人と判明。プリンセスの質問攻めにあった彼は、やはり同人物に私を紹介しました。

そして翌2003年秋。プリンセスは初めてオーストリアのワイン産地を訪れますが、当時の私を捉えて離さなかったのが、ヒルシュのGV ラム 2001とクノルの同年のリースリング シュット&プァッァヘンベアク…。

まさかその7年半後、自分がヒルシュとご近所同士なるとは夢にも思わなかったし、最初の訪墺以来、何度もこの2つのワイナリーを訪れていたのに、ヨハネス・ヒルシュとエメリッヒ・クノルJrが大親友同士である、ということを知ったのは、やはりオーストリアに移り住んでからのことです。

それはそうと、プリンセス…そんなヒルシュの看板畑3つを全て――GV ラム 08、リースリング ハイリゲンシュタイン 03&ガイスベアク, 04, 07, 09――しかもバックヴィンテージとともにコース・ディナーを楽しもう、というメチャクチャ贅沢な企画を14日(木)夜7時から渋谷シノワで行います(ディナー&ワイン込1.5万円)。

まだお席に余裕があるようですので、インヴィテーション代わりにハネスが絶景テイスティング・ルームの前でハイリゲンシュタインとガイスベアクについて語っているビデオをお届けします。因みにこの日気温は-20℃に達していました…ブルルルル
ご興味のある方、即シノワ渋谷店 tel 03-5457-2412まで連絡してみて下さい。
こんな機会、なかなかありませんよ!

2013年2月25日月曜日

プリンセス退位の辞

読者の皆さん、
今日は”ピットナウアー訪問記 その5”をお送りする予定でしたが、重大発表がありますので、お知らせします。
私、本日をもって、プリンセスを退位することとなりました! 
はい、お城を出て独り立ちします。
全員集合…2年近くにわたって、本当にお世話になりました。
お城で過ごしたこの2年間、色々なことがありました。
予期しなかった出会いや驚きに満ちた日々でした。
オーストリアを代表する生産者達を訪ね、畑を見せてもらい、対話をし…それが日常になる、という夢の中を、生き続けています。50歳を過ぎてこんなに刺激に満ちた生活を送っていることを、本当に奇遇だと、そして幸せだと思います。

もちろん、元々計画した訳でも、食い扶持の宛てがある訳でもないままの移住だったが故に、いいことばかりではありませんでした。トラブルは当たり前。なんとか見えた希望が、目の前で崩れ去るような事件も数知れず…。
プリンセスのため?に日曜の昼は当主ミッヒのお手製
そして旅立ちの朝、ゴーベルスブルクは雪景色。
ここ数週間、あまりに忙しくて感傷的になっている暇もなかったのですが、さすがに今になって何か胸に迫るものがあります。

震災と原発事故の影響を心配し、「こっちへおいで」と声をかけてくれた数多くのワイナリーや業界の友人、中でも「いつまでも好きなだけいてもいいから」と言ってくれ、本当に今日まで足かけ2年近い日々を家族として私を遇してくれた”お城ワイナリー”ことシュロス・ゴーベルスブルクの当主ミッヒ&エファ・モースブルッガー夫妻、子供たちヨハネス、アナ、ルイーゼ、そしてエファの両親のペーターとイルゼ、ワイナリーのカーナーさんとエレーナ、オフィスのヴォルフガング、フレディ、エヴェリン、ビアギット、バーバラ、ウェアハウスのユルゲン、畑のクリスティーネ、使用人のアナ、エラちゃん、ヘアマン、ミンキー…ああ、きりがない…に対し、心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。Vielen Dank!!
そしてテーブルの下にはエラちゃん:)
”ヴィンツァー達の頭の中が覗きたい、心の襞に寄り添いたい、と願いつつ決行したオーストリア住まい…。数ミリでも目標に近づいたのでしょうか? …いいえ、まだ何もできていないような気がします。
だから私は、お城を出てもこの旅を続けることを決心しました。ただ、この”お城ワイナリー滞在記”は、当然今日でお仕舞です。

…ああ、でもこのプリンセスの肩書き…手放すには惜し過ぎます。そこで、今日からは”キャラ”として、プリンセスを演じ続けることをお許し下さい。

そしてこのブログも、3月半ばをメドに、更にパワーアップして新装お目見えする予定です。

それまで引き続きこの滞在記を御贔屓に!
それでは皆さん、日本でお目にかかりましょう。