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2012年9月5日水曜日

ヒルシュさんちでチャリティー・コンサート

一昨日9月3日の夜、昨年のファルスタッフ”ワイナリー・オヴ・ザ・イヤー”に輝いたヨハネス・ヒルシュのワイナリーで、クリーヴランド響のコンサート・マスターや首席ヴァイオリン奏者等による、超豪華だけれども実にアットホームなチャリティー・コンサートが行われました。
http://www.weingut-hirsch.at/show_content.php?sid=77

集められた寄金は、ペーター・シャハナー博士(写真中央)による、東南アジア諸国におけるミツクチの子供たちの手術資金に充てられます。
この€14000で、200人の子供たちの手術ができるそうです。

GV TrinkvergnügenやGV Heiligensteinを飲みながら開始を待ちます。
背後に見えるのは、ご存じハイリゲンシュタイン。
演奏の前にヒルシュのマグナムボトルが2本、オーストリアの人気スポーツキャスターの手でオークションにかけられました。
会を主催するのはハネスと奥さんのサンドラ
最初のワインは確か€400で落とされました。
2本目はどんどん競りあがって€1200に。
さて、コンサート。
まずはコンサートマスター、William Preucil氏とAlexsandra Preucil(奥さん? 娘さん?)によるバルトークのヴァイオリン・デュオ(44 Duos für 2Violines, Sz.98より8曲)。実はプリンセス、好きな作曲家の名前を問われたら、バッハがダントツ1番ですが、バルトークも間違いなく5本の指に入ります。でも、ヴァイオリンのデュオを生で聴くのは初めてかも。ルーテニア、ハンガリアン、スロヴァック、ルーマニアン、と様々な民謡が、彼独自の現代的解釈で再構築された、ご存じバルトーク音楽の精髄を、短い時間ながら堪能。
次はシューベルトの三重奏 B-Dur, D.471。最後がヒルシュとクリーヴランド響のつなぎ役となったとみられる、オーストリア生まれ、アメリカ育ちのクラリネット奏者オーエン・コトラーを迎えての、モーツアルトの5重奏 A-Dur , K.581。
そしてアンコールにベニー・グッドマンのためにAlan Shulman?とか言う、ヨーロッパから米への亡命ユダヤ人作曲家の書いたというクラリネット5重奏。聴いたこともない曲でしたが、これが、ジャズのイディオムを巧みに取り入れたり、ちょっとバルトークのコントラスツを彷彿とさせる部分もあったりで、クラリネットが水を得た魚のように洒脱に響きわたり、素晴らしかった!

さすが米の演奏者、…ってほど単純な問題ではないんでしょうけれど、やっぱりシューベルトやモーツアルトよりずっと音楽が「自分のもの」に聞こえたのはプリンセスだけでしょうか? プリンセス、音楽にもテロワールがある、というか、テロワール(=文化・風俗も含む風土)を感じさせてくれる音楽や演奏が好きなんですね。

実はこのチャリティー、前日近隣のグラーフェネッグでコンサートを行ったクリーヴランド響に属さない演奏者が二人も入っており、しかもレンタルしたチェロは3億円相当の楽器、とか。彼らの旅費やら楽器レンタル料が入場料に含まれるならチャリティーとしてフェアではない、とか、なんとかかんとか、田舎のことで、周囲では色々雑音も聞かれていたのですが、実際に素晴らしい音楽をこんなに身近にリラックスして聴ける貴重な機会を与えてくれ、経緯はどうあれ、€14000の寄付金を作り出した主催者のヒルシュ夫妻と、協力した演奏家、食材を提供した地場の生産者達、ボランティアでワイン&おつまみのサービスを担った親友クノル夫妻をはじめとする友人達の尽力を讃えたいと思います!

ところで、面白かったのは、クラシック音楽の本場オーストリアで、しかもこうしたイベントに集まる人々というのは、当然クラシックに明るい人ばかりだと思っていたのですが、さに非ず。楽章の変わるたびに拍手は起こってしまうは、4楽章が終わると「ブラボー」を叫ぶヒトやら…。でも、それがヒルシュのワイナリーの倉庫の、日暮れのハイリゲンシュタインが演奏者の背後に望めるような状況だと、何故か微笑ましい光景に映ります。東京のホールだったら、正統派クラシックファンの刺すような視線を集めるんでしょうけれど : )

微笑ましい話題をもうひとつ。
コンサート終了後、テイスティング・ルームではヒルシュの2011エアステ・ラーゲのワインが供され、ボイルしたソーセージやこの辺りのグルメに知らぬヒトのいないベチェットさんちの素晴らしく美味しいチーズが並べられています。
ワインも入りちょっと一杯機嫌になっていると、子育てが終わったらディプロマの勉強をして、もっとお城ワインのプロモーションを助けたい、と常々言っているエファが、私とミッヒに「どうしよう、リースリングかグリューナーかもわからない、私…」とため息をつきます。
するとミッヒが「我々ワインメーカーだって、ブラインドで出されたら、自分のワインはともかく、品種なんかみんな簡単に外すよ。熟成の容器だったり、畑の違いはわかってもね」と言うのです。

ね、そんな訳ですから、ワインを勉強中の皆さん、くれぐれも品種当てにあまり精を出されませぬよう。
美味しいワイン、美味しい肴で夜はふけて行きます。
※このブログを書いている最中にハネスから最終寄付金は€16000に上ったとメールがありました。

2012年8月31日金曜日

トーマス・ハンプソン リートコンサート@グラーフェネック

今年は収穫が早めで、ブルゲンラントからはどんどん収穫を始めたというニュースが入っていますが、プリンセスの住むドナウ一帯では今、着々と収穫の準備をしつつ、去りゆく夏を楽しみ尽くすイベントが目白押し。

29日にはプリンセス、シェーンベアガーのディナーでのショーとは対照的に、実にお行儀の良いというか、非常に文化の香り高いイベントに行って参りました!
和気藹々と日の高いうちから、コンサート前のディナー

ニーダーエスタライヒ州の文化局長パウル
によるお施設と音楽祭についての説明。
白いテーブルが緑に映えます。
トニによるテーブルセッティングは本当に上品

車でゴベルスブルクからほんの15分ほどのグラーフェネック城は、お城の敷地内にコンサートホールや屋外オーディトリアム、レストラン(メーヴァルト)などを擁する、ニーダーエステライヒの誇る一大カルチャー拠点です。
エファとドルリ・ムア。彼女のワインもこの秋から日本にお目見え。
メーヴァルト夫人の手にするのは
リースリング トラディション2010 マグナム

そこで行われる様々なイベントにお城ワイナリーが協賛している関係で、リンツの歌劇場などの創立者らに交じって、お城ワイナリー関係者がコンサートとディナーに招待されました。4席分のご招待、ということで当主夫妻に混ざって私とムア=ファン・デア・ニーポートのドルリもご一緒させていただいた、という訳。



クルミの入ったソースがとても美味しかった蒸豚
何気にデザートは2種(右上と手前)出るのが
スイーツの国オーストリアの基本!
トニの料理(初夏に日本からお城を訪れてくれた皆さん! お昼にコック服を着て腕を振るってくれていて、プリンセスを驚かせたのはこのヒトですよ~!)は相変わらず洗練されていて、とても美味しい。そこで供出されたのは我々が持ち込んだ2010 Riesling Tradition とPinot Noirの両者マグナム。

さて、昨晩のプロはピアノ伴奏だけのリート・コンサート、というプリンセス好みの地味な趣向。しかも前半は大好きなサミュエル・バーバー。日本ではバカのひとつ覚えのように“弦楽のためのアダージョ”ばかり聞かされるような気がしますが、プリンセスがこちらに来て最初に行ったムジークフェラインのコンサートもバーバーのオルガンをフィーチャーした交響曲だったし、こういう洒脱なリートも書いているし、実はとても多彩な作曲家なんですね。

ハンプソンの歌を生で聴くのは初めてですが、前半はむしろ、歌のちょっとユーモラスだったり皮肉な表情に自在に寄り添うピアノのヴォルフラム・リーガーが光っていました。さすがは故フィッシャー・ディスカウら偉大な歌い手の伴奏をしてきたキャリアを持つ人です。
けれど後半のシューマンとなると、やはりドイツリートは十八番なのでしょうか。ハンプソンがどんどん乗ってくるのがわかります。
アンコールになるとさらに声に艶が乗って、観客も大喜び。既に一部の観客が席を立ち始める中「オーストリア人らしくマーラーを歌います」と言って…、済みません、プリンセス曲名までわかりませんが…本当に伸びやかな声を聴かせてくれました。
はい、もちろんスタンディング・オベーションです。
そして、コンサート前にたっぷり飲み食いしているにもかかわらず、コンサート後には、更にトニ・メーヴァルトのレストランで、シュペックとチーズ・アソートを肴に、お城ワイナリーのメルロやシュロスハルプトゥルンのピノ・ノワールを楽しみながら、夏の終わりの夜はふけるのでありました。
いやぁ、それにしてもこっちのヒトって体力ありますよね。

今日もフォントがご病気で済みません。シェーンベアガーの〆も忘れてません。週末に落とし前つけますので、お楽しみに。

2012年8月28日火曜日

シェーンベアガー創立20周年記念イベント その3 ディナー@Andrea Casarda

のっけからイキナリ物凄い写真で恐縮です : )
そうなんです、そういうディナーだったんですよ…って、いえいえ(…と、書きながらも狼狽するプリンセス)…

最初は粛々と始まりました。ギュンターの挨拶、ビュッフェスタイルの前菜とワイン…。
ノイジードラーゼー名物葦で葺いた屋根が牧歌的なレストランで行われました。
南(=左側)にあと数百メートルでハンガリー

右奥のアヒルのフォアグラに左手間のフルーツソースが美味

ギュンターを支えてきた家族達。イベント中も大忙し。
前菜もそろそろ食べ終わろうか、という頃、家族紹介があり、しつらえられた小さなステージで寸劇というか、クラシック軽音楽のようなピアノ伴奏で夫婦を演じる男女が歌います。Kabarettとでも言うんでしょうか?

実はプリンセス、ステージにエレピが置いてあるのを最初から見逃しませんでした。ひょっとして、20年プロのサックス奏者だったギュンターの演奏が聴けるのでは? …という期待が高まります。
…でも、3人の歌う音楽は、ゼーンゼン趣が違うし、第一、クラシック音楽の本場オーストリアとしてはちょっといただけないハモり具合。音楽プロパーのプロとしては悪いけれど失格!

…残念ながらプリンセスには歌詞が一部しか理解できないのですが、ときどき笑いをとっています。そして模様眺めをしていると、どんどん様子が際どくなって行きます。喘ぐ、腰を振る、…もうプリンセスにも言葉は必要ありません : )。


この叔父さんの歌はなかなか味がありました
船の上では「あれだけよく飲んでいるにしては実にお上品」と感心していたゲスト達ですが、考えてみればもうこの時点で6時間余り、途中1時間ほどの休憩をおいて飲みっぱなし。そろそろ理性が麻痺状態に突入しているのか、舞台がお下劣になればなるほどドッと大きく客席も沸く。


ハイネやゲーテの詩が替え歌になっていたり、政治ネタもあったりと、意外に文化度高し。
そして休憩を挟んで、メインはシェーンベアガーのシンボルであるアヒル。当然ブラウフレンキッシュがすすみます。因みにプリンセスがこの辺りでどのくらい酔っ払っていたかというと、同席したアイゼンシュタットから来たグループと堂々流暢な : ) ドイツ語で会話を楽しめるくらい (=危険信号)!

ブドウの実の沢山入ったシュトゥルードゥル

メインがサーヴされると、さっきまでビュッフェの料理が並べられていたテーブルに、今度はシェーンベアガーのオールドヴィンテージやら、ディナー開始後にポツポツと集まってきた親交の深い生産者のワインが並びます。こちらは最初はセルフサービスでした。

まずピノ・ノワール97を飲んでいると、エルマーに「そんな小さなグラスで飲んでちゃダメだ。バーカウンターで大きいのをもらっておいで」と言われ、その通りにすると、しっかりワインをたっぷり注ぎ直されます。長男ヤーコブも大分ワインが回ってきているのか、「君はこれも飲まなくちゃ」「次はこれ」と、プリンセスに選ぶ余地も与えず、その大きなグラスに次々にナミナミとワインを注いでくれます。

そんな訳で、もうただの酔っ払いに成り下がっていたプリンセスではありますが、ちゃんとここに来た問題意識だけは持ち続けていました。
ブラウフレンキッシュ レームグルーベ 97は、熟成して確かに円やかにはなっていますが、取材時に「せっかくのいい果実味を殺している」と思った重いタンニンは健在です。「赤はやっぱり最近の方がいい」と再確認。

一方で白は2000年のグリューナーが美味しいのにビックリ! 実はプリンセス、新樽のタップリかかったグリューナーにも殆ど興味がありませんでした。というより、むしろアンチと言ってよかったでしょう。ところがこのGVは、12年を経た今でも、新樽の痕跡はしっかりありますが、それが見事に果実味&ミネラルに溶け込み、磨き込まれた本当に素晴らしいワインになっています。
「こんなに樽がかかっているのに、こんなに美味しいってどういうこと?」…と、プリンセス、酔いの回った頭でぼんやりと考えていました。そしてまた、このグリューナーが「あるワインに似ている」と、「それが何だったか」と、やはりピンク色に染まった脳みそで幸せな思考を巡らせていました。

---とその時、プリンセスは思わぬヒトと出くわします。ヒント:そのヒトは実はこれまでの写真に登場しています。
…to be continued

2012年8月9日木曜日

アーノンクール版 ロックオペラ?魔笛

夏の間オーストリアでは様々な音楽祭が開催中。なかでも有名なザルツブルク・フェストシュピールは、オーストリアのNHKとも言うべきORFで夜中に幾つかノーカットで放映されています。金なし、暇なし、連れなし、の三重苦に喘ぐプリンセスにとっては有難い限り。しかも月曜はプリンセスのアイドル、アーノンクール様の魔笛がオンエア。農民タイムで日々5時起きのプリンセスですが、寝不足覚悟で鑑賞しました。
虚飾を排し一音一音の必然性に迫る端正な演奏は、予想通り素晴らしかった! 一方舞台は「これってモーツアルトで演じるロックオペラ トミー?」てな風情。正直、音とのギャップは相当なモノですが、「モーツアルト自身はこういうの意外に好きかも?」と思わせるあたり、さすがアーノンクール様、と思えないこともない?
1時半を回りようやく終演。翌朝の5時起きなるか?
その前日はルストの石切場円形劇場で行われたカルメンが、そして今晩はドイツZDFで、どこぞのジャズ祭に因んでジム・ジャームッシュが真夜中の長時間番組に登場しています。
・・・こうしてプリンセスの寝不足は日々深まって行くのでありましたとさ。
最後に一言。iPhoneから写真入りアップロードは自由度がなくて、やってられません…。

2012年6月8日金曜日

スマラクト25年:2010~1986年

6月2日、VieVinumの一環として、宮殿の端、Kleiner Redoutensaalで行われた 25 Jare Smaragdのテイスティング・セミナーを改めてご報告します。

エメ・クノルJrを総司会、解説をフランツ・ヒルツベルガーSrとエメリッヒ・クノルSr、テイスティングの進行&英語にまとめ役をローマン・ホルファートMWが担当し、2010から1986年までのスマラクトを試飲しながら振り返る、というなんとも贅沢なイベント。
御大お二人の解説、特にクノル氏のオフ・ビート(エメのオフ・ビートは父親譲りと、ここで初めて納得しました)な独語ジョークは私には理解不能部分が多く、得意の豚に真珠状態ではありました。が、そんな不満を吹き飛ばすほど、年代が遡るにつれ、ヴァッハウという土地の偉大さと、偉大な生産者の凄さが浮き彫りに。
試飲リスト、メモ&配布されたヴィンテージ解説をもとに、お気に入りベスト10ワインのみ振り返ります。※ ☆の数はプリンセスの感激度

☆2008 Piewald Kalkofen GV Smaragd
このカビの蔓延した、非常に難しかった年は、一方で非常にミネラル感の強い、土壌個性を反映したヴァッハウならではの味わいに。
☆☆☆ 2001 Hofstaetter Singerriegl Riesling Smaragd
プリンセスはこの年のオーストリアを飲んで嵌った経験を持ちます。典型的な、どちらかと言えば寒い年だったとか。今こうして飲んでみても、素晴らしい酸の伸びと、エレガントなミネラル・ストラクチャーは超魅力的。
☆☆ 2000 Sigl Steiger GV Smaragd
暖かい年のGVはあまり好みでないけれど、こうして熟成しリンゴの蜜のようなニュアンスが出ると別の魅力が出ることを発見。さてこの蜜は貴腐由来? それとも高い熟度から来るもの?
☆☆☆! 1997 Prager Steinriegl Riesling Smaragd
これもプリンセスの大好きな年。どちらかと言えばゆっくりと熟し、成熟期の昼夜の気温差が大きい年だけに得られる、まるでモーゼルのような勢いのある酸と、ヴァッハウらしい堅固なミネラルが両立。素晴らしい!
☆ 1996 FX Pichler GV Kellerberg Smaragd
この年も収穫が遅かったようで、酸とストラクチャーのバランスはいいのだけれど、一昔前のFXスタイルで、やっぱり大柄で苦い…。
☆☆ 1995 Rudi Pichler Riesling Kirchweg Smaragd
貴腐を完全に排するRudiのワインは、貴腐の多い年にこそ異彩を放つ。フレッシュな酸と穏やかな蜜風味がエレガント。長い余韻。
☆☆ 1993 Leo Alzinger Riesling Steinertal Smaragd 
やや線は細いものの、躍動感溢れる若々しい酸と余韻の長さは見事。
☆☆☆ 1992 Nikolaihof Im Weingebirge Smaragd
酷暑で酸が下がるこういう年こそビオディナミの威力を知ることができる。スーっと喉を通ってしまう軽やかな酸とやさしい甘味。

☆ 1988 Jamek Weissburgunder Hochrain Smaragd
既に濃い黄金色。25ワイン中唯一の非GV, Riesling。まだまだ酸も果実味も生き生き。ミネラルのスパイス感はいかにもヴァッハウ。

☆☆☆ 1987 Knoll GV Smaragd
冷涼で収穫が遅かったというこの年は、多少弱いけれど、熱い年のGV特有の苦みもなく、全ての贅肉が削げ落ちた典雅な趣。

因みに最後を飾ったのは1986 Hirzberger Riesling Hochrain Honifogl。早熟で熟度の高いバランスの良いワインを生んだ年らしいのですが、多作で凡庸なクオリティーだったのか、私のグラスのワインはかなり弱っていました。
この年Federspiel-Honifogelという格付制度が発足し、翌年HonifogelはSmaragdと名称変更し、今に至っています。

満足感一杯のテイスティングではありましたが、80年代後半から2001年頃のワインの凄さから、ヴァッハウが今どれだけ進歩しているか、と問われると、他産地に較べて、その進歩は正直見えにくい。まあ、前から偉大だったので仕方ないんですけど。
DACにもErste Lageにもくみせず孤高の立場を貫き、自然農法普及率も著しく低い(には十分な訳があることも力説したいです)“偉大なる産地ヴァッハウ”…その行く先を、愛情が深いだけに、プリンセスは複雑な気持ちで見守っています。

2012年6月6日水曜日

世界一大人なワインショー VieVinum

VieVinumも一昨日で終了し、昨日お城に戻りました。
沢山の日本人業界関係者も招かれ、沢山の内外の知人或いは今まで知らなかったワイナリーとも言葉を交わした数日。
ホーフブルクで行われるワイン・ショーは、Vinexpo, VInitaly, Proweinなどとは一味違う独特の雰囲気
1区中心部ホーフブルク宮殿で開かれるこのワインショーは、業界関係の招待客と一般のワイン好きが入り混じる形式。その立地と『ドイツ語を喋るイタリア人』であるオーストリアのワイン関係者の気質も相まって、毎晩なんらかのパーティーが様々な場所で催され、招待客のタグさえあれば途中の出入りも自由なため、ショーの前後にワイナリーを訪れる人、毎晩コンサートや芝居に出掛ける人、試飲に疲れたらショッピングや美術館で息抜きをする人…も多い、実に大人なワインショー。この国の頂点のワイナリーから新興ワイナリーまで、同じ大きさのブースで5つのワインだけを(表向きは)出展する、一見フェアなシステムでありながら、当然カタログに看板畑のワインを載せているワイナリーは少なく、従って畑名を自分から言えるヒトにのみトップワインを所望する権利が与えられる…てな辺りもオーストリア気質を反映していて面白い。
ワイン好きの皆さん、このショーに絡めてオーストリアワイン観光に訪れる、というのもお勧めできます。

ところでプリンセス、VieVinum前後、風邪で痛めた喉を押してワイナリー訪問の通訳を2日間続け、しかも残糖が多い分おそらく平均的にオーストリアワインよりもSO2の多い(?)ドイツワインを集中的にテイスティングし、お世話になっている方々のアテンドをし、知り合いのワイナリーと挨拶を交わして回る、などを続けた結果、声は掠れて出ず、肺は気管支炎状態、親不知周辺とリンパ腺が腫れまくる、という事態となってしまいました。
でも面白いもので、鼻と口に神経を集中していたせいか、昨日までは鼻と舌は全く健全。今日になって味わいが取りづらい状態に陥りました。そう言えば、真冬の取材で一度大風邪を引いた時も最終日までちゃんとワインを味わえていたのに、帰りの飛行機で酷い咳に七転八倒。東京到着のその足で病院に駆け込み、「気管支炎。絶対安静」を言い渡されたこともありましたっけ。気が張っていると=気が巡っている場所は病原菌に冒されない、って本当みたいですね。

そんな訳で、詳細報告はまた後日。関係者の皆さん、お疲れ様でした!

2012年4月12日木曜日

ORF1 Radioの凄さ…ああ、一日中聴いていたい!

プリンセス、望ましくは朝5時起きをし、エクセサイズ後、プライヴェートなひと仕事(新聞や気になる大著を少しずつ読んだり)をラジオを聴きながら済ませ、朝食を摂って8時半にはオフィスに入る、というのが理想的平日の日課です。(意志が弱いので、その通りにできるのは週に1,2日…)

因みにオーディオセットなどは全て東京の自宅に置いたまま。音楽大好きプリンセスがどうやって凌いでいるのかと言えば、携帯に付いたFMラジオにドイツ製(? Amazon.deにて購入)のミニ・スピーカー(これがオモチャみたいなサイズと値段の割にはなかなかの優れもの)を繋げて聴いています。http://store.x-mini.com/

そしてお気に入りの局は断然ORF1 Radio。クラシック大国オーストリアのこと、所謂ロマン派のクラシック・ファンやオペラ・ファンにはたまらない演奏が湯水のごとく流れてくるのは勿論、プリンセスのような古楽好きや、スイングしない渋いジャズ好き、現代音楽好きなどにも堪らないプログラム構成です。
http://oe1.orf.at/programm ※音楽好きの皆さん、サイトでライブも聞けますよ。

で、何が困るかと言えば、朝8時15分からPastisccoパスティッチョという番組があって、丁度部屋を出ようとする8時半前後に、プリンセスを捉えて離さない音楽達が続くことが多いことです…。

因みに下に添えたのが、昨日の朝のパスティッチョの2曲目、丁度8時20分頃から最後までの曲目一覧…。

まず、Fatima Sparのドイツ語だか英語だかわかんない掠れた囁きvoiceがたまらなく勤労意欲を削ぐんですよねー : )… 
で、気を取り直して部屋を出よう、出ようと思っていると、ファティマのブッ飛んだサラバンドの後は、正統派。大好きなシフのバッハ、パルティータのサラバンドだぁ…!
憎い選曲シフトではありませんか!!
今度こそ、と意を決してラジオを落とそうとすると、畳み掛けるようにプリンセスの死ぬほど好きなヒンデミットのラグタイムで脳の髄まで攪乱されます… : )。

結局最後のマイケル・ナイマン バンドを聴き終えるまで、部屋を出ることはできませんでした。

因みに、この後8:55amからは、ここのところVom Leben der Natur(自然の生命から)という、女性生物学者が語る5分間の、これまた滅茶苦茶興味深い番組をやっていて…。本当はそれも聞きたいのですが、一度聞いてパっと内容ができるほどプリンセスのドイツ語は残念ながら上達していませんので、後からサイトでシリーズをまとめて聞くことができるこちらは、週末にでもゆっくり聞き返すことにしました。
ふふふ、大人でしょ?

ね、それにしても素晴らしいプログラム。…って感激してるのは、なにかと好みに偏りの多いプリンセスだけ?

Komponist/Komponistin: Andrej Prozorov
Textdichter/Textdichterin, Textquelle: Fatima Spar
Titel: Sarabande
Ausführende: Fatima Spar & The Freedom Fries
Länge: 04:10 min
Label: Hoanzl H-550-2

Komponist/Komponistin: Johann Sebastian Bach
Titel: Partita c-Moll, BWV 826
* Sarabande
Solist/Solistin: András Schiff/Klavier
Länge: 03:01 min
Label: ECM             476 6991    

Komponist/Komponistin: Paul Hindemith
Titel: Suite 1922. Ragtime
Solist/Solistin: Sviatoslav Richter/Klavier
Länge: 03:03 min
Label: Decca 436 451-2

Komponist/Komponistin: William Boyce
Titel: 1. Satz aus der Symphonie Nr. 4 F-Dur
Orchester: The English Concert
Leitung: Trevor Pinnock
Länge: 03:14 min
Label: Archiv 419 631-2

Komponist/Komponistin: Ernest Chausson
Titel: 3. Satz aus dem Klavierquartett A-Dur op. 30
Ausführende: Quatuor Schumann
Länge: 04:04 min
Label: Aeon AECD 0540

Komponist/Komponistin: Aram Khatschaturian
Titel: Adagio
Orchester: Staatliches St. Petersburger Symphonieorchester
Leitung: André Anichanov
Länge: 08:37 min
Label: Naxos 8.554054

Komponist/Komponistin: Michael Nyman
Titel: Sheep and Tides
Ausführende: The Michael Nyman Band
Länge: 01:45 min
Label: CDVE 23 0 777 7 87399 2 0