29日にはプリンセス、シェーンベアガーのディナーでのショーとは対照的に、実にお行儀の良いというか、非常に文化の香り高いイベントに行って参りました!
和気藹々と日の高いうちから、コンサート前のディナー |
ニーダーエスタライヒ州の文化局長パウル によるお施設と音楽祭についての説明。 |
白いテーブルが緑に映えます。 |
トニによるテーブルセッティングは本当に上品 |
車でゴベルスブルクからほんの15分ほどのグラーフェネック城は、お城の敷地内にコンサートホールや屋外オーディトリアム、レストラン(メーヴァルト)などを擁する、ニーダーエステライヒの誇る一大カルチャー拠点です。
エファとドルリ・ムア。彼女のワインもこの秋から日本にお目見え。 |
メーヴァルト夫人の手にするのは リースリング トラディション2010 マグナム |
そこで行われる様々なイベントにお城ワイナリーが協賛している関係で、リンツの歌劇場などの創立者らに交じって、お城ワイナリー関係者がコンサートとディナーに招待されました。4席分のご招待、ということで当主夫妻に混ざって私とムア=ファン・デア・ニーポートのドルリもご一緒させていただいた、という訳。
クルミの入ったソースがとても美味しかった蒸豚 |
何気にデザートは2種(右上と手前)出るのが スイーツの国オーストリアの基本! |
さて、昨晩のプロはピアノ伴奏だけのリート・コンサート、というプリンセス好みの地味な趣向。しかも前半は大好きなサミュエル・バーバー。日本ではバカのひとつ覚えのように“弦楽のためのアダージョ”ばかり聞かされるような気がしますが、プリンセスがこちらに来て最初に行ったムジークフェラインのコンサートもバーバーのオルガンをフィーチャーした交響曲だったし、こういう洒脱なリートも書いているし、実はとても多彩な作曲家なんですね。
ハンプソンの歌を生で聴くのは初めてですが、前半はむしろ、歌のちょっとユーモラスだったり皮肉な表情に自在に寄り添うピアノのヴォルフラム・リーガーが光っていました。さすがは故フィッシャー・ディスカウら偉大な歌い手の伴奏をしてきたキャリアを持つ人です。
けれど後半のシューマンとなると、やはりドイツリートは十八番なのでしょうか。ハンプソンがどんどん乗ってくるのがわかります。
アンコールになるとさらに声に艶が乗って、観客も大喜び。既に一部の観客が席を立ち始める中「オーストリア人らしくマーラーを歌います」と言って…、済みません、プリンセス曲名までわかりませんが…本当に伸びやかな声を聴かせてくれました。
はい、もちろんスタンディング・オベーションです。
そして、コンサート前にたっぷり飲み食いしているにもかかわらず、コンサート後には、更にトニ・メーヴァルトのレストランで、シュペックとチーズ・アソートを肴に、お城ワイナリーのメルロやシュロスハルプトゥルンのピノ・ノワールを楽しみながら、夏の終わりの夜はふけるのでありました。
いやぁ、それにしてもこっちのヒトって体力ありますよね。
今日もフォントがご病気で済みません。シェーンベアガーの〆も忘れてません。週末に落とし前つけますので、お楽しみに。
今日もフォントがご病気で済みません。シェーンベアガーの〆も忘れてません。週末に落とし前つけますので、お楽しみに。