2012年12月28日金曜日

プリンセス、七転八倒も音楽の都を満喫 後編

24日の夕方には軒並み閉まりまくるヴァイーナハツ・マークト(=クリスマス・マーケット)。イヴでお仕舞のところもあれば、25,26日には再び開いているところもあります。

そこでプリンセス、25日は気を取り直してホテルの朝食をゆっくりたっぷり食べ、ひと仕事した後、お昼前からマーケットへリベンジに繰り出しました。
二つのミュージアムに挟まれたマーケットは賑わっていました。
最初のプンシュ(果汁入りのワイン、或いはジュースとシュナップスのミックス)は、温まりの足りない液体にドカンと乗ったホイップクリームが、得も言われず浮きまくり、脂っこく…でも喉が渇いていたので流し込みました。
苦しゅうない…
あたったのはこの生クリームか?
ほどなく小腹が空いたので、シュタイヤーマークから来た肉屋の屋台で、リンゴ入り豚肉のパテのゼンメル・サンドと、飲み物は…プンシュの甘ったるさに辟易としていたので、シュナップスを所望。ニーダーエスタライヒ住まいとしては「マリーレン(アプリコット」と反射的に口をつくのですが、ここにはなし。…で、飲んだことのないナッツのシュナップスとやらを頼んでみます。
それともこのパテか?
うーん、どっちもあんまり美味しくない…。
しかし、脂っこいパテもなんとか高アルコール度のシュナップスでやっつけて、これもなんとかお腹に詰め込みます。
まだ苦しゅうない…。
マーケットではこれと言って買いたいようなものもなかったので、早々に地下的に乗り、3時の教会でのオルガン&ソプラノ演奏会を目指しで1区のど真ん中を歩き始めると…、冷えからでしょうか。お腹に刺すような痛みが…。

次第に痛みは酷くなり、そのうちあまりの痛みに脂汗が滲み…。
プリンセス、いと苦しゅうございます!
エルメスのお抱え馬車か、と思うほど嵌った光景
トイレをめがけてカフェに直行…、と行きたかったのですが、視界に入って来たのは”ウィーンの森”だかなんだかの名前のついた、いかにもどーでも良さそうなレストラン。
背に腹は代えられません。忌み嫌っていた観光客向けレストランに飛び込むしか選択肢はありませんでした。
 
Mission accomplished : )

オーダーの際「コーヒーだけ?」と訝られましたが、ま、チップを少し弾んだので許してもらえたでしょう。

うーん、クリスマス・マーケットにリベンジする積りが逆にリベンジされちゃった感じ…。もう来年からは行きません…。
外観からして庶民的で親しみ深いフォルクスオーパー
さて、午後6時からは、フォルクスオーパーでヘンゼルとグレーテルを観劇です。
残念なことに開演時間になっても胃に穴が開いたような痛みと熱っぽさが取れません。何かに当たったのか、お腹に来る風邪か…。

ところで、この演目は前日にネット予約したもの。何せ出し物が出し物だし、いっちゃん安い席でいいでしょ、ということで、4階右横のボックス席後列 :)。
これがその姫特別席:)からの眺め。上部ワイヤー伝いに魔女が飛ぶ「宙吊り」シーンもあり。
席に着いてみれば、まがりなりにも周囲から隔離されたボックス席だし、後ろにヒトはいないし(4人席で前に家族連れが3人)、立ちあがると、演者が舞台右端に行かない限り一応芝居も見えるし、オケピットを観察するには特等席だし…プリンセス、気に入りました。
これで€7です。まあ、歌舞伎座の幕見席みたいなもんですね。
プリンセスと同様の席の対面の様子。一列目の価格は一挙に€40くらいに跳ね上がります。
こういうところ、自国の伝統芸能には手厚い、っていうか、日墺それぞれ文化的懐の深いところを見せてくれて感心です。
ヘンゼルとグレーテルはフォルクスオーパーのクリスマス恒例の出し物だそう。
実は25日に見つけられた出し物は、本当にこれが唯一。コンツェアトハウスもムジークフェラインも、シュターツオーパーもまだ休み。仕方なく来た演目でしたが、子供向け芝居と思っていたら大間違い。フンパーディングのヘンゼルとグレーテルは、音楽も歌も、さすがはフォルクスオーパー。昼の無料オルガン&ソプラノより百倍レベルが高かった! 
プリンセス、音楽の中ではオペラは断然苦手科目なので、気の利いた解説はできませんが、オーストリア的というよりはドイツロマン派的音楽で、多少の体調不良も吹き飛ばす、スケールの大きな演奏でした
思っていたよりずっと「大人も楽しめる」舞台でした。
さて、その後プリンセス、26日は日本人向けのカトリックのクリスマス・ミサに信者でもないのに参加し、27日には期待の造リ手、ロージー・シュスターRosi Schusterを訪問して来ました。

明日はその様子をお届けします。お楽しみに!