2012年4月16日月曜日

やっぱりゲミシュター・サッツは軽やかでなくっちゃ!

久々に都ウィーンに上って参りました。

お昼にひとつウィーン有数のヴィルツハウス(=所謂居酒屋)ヴァイベルス Weibel’s(といってもここはちょっとしたワイン・バー、というよりちゃんとしたワイン・レストラン。お勧めできます!)で打ち合わせランチを済ませ、Citibankを探してケアントナー・リンクをうろうろした後、3時からのWein Weinプレゼンテーションの会場である、Wein & Coのカフェ&バー・スペース(食事もできます)へ。
Wien Weinプレゼンテーション会場の、ここがWein & CO Mariahilfer Strasse店。オーストリア版やまやか、成城石井か、といった感じ。
品揃えは全然マニアックではありませんが、ツボを押さえた人気&有名どころがおそらくウィーンイチ安く買えます
シュテファンスドーム脇の馬車達。

ケルントナー・リンクの古本屋。雰囲気抜群。

古本屋のショーウィンドーには、プリンセスの隠れアイドルの一人、シュタイナー様が : )
何度も書いていますが、プリンセスは人混みが死ぬほど嫌い。こういう中でテイスティングに集中などゼーンゼンできません。また、これも何度も書いていますが、そういう環境の中で色々質問を浴びせるほど根性も座っていません(早く言えば気弱)
なので、2011年の傾向&各ワイナリーのスタイルがわかれば十分、という感じてササ、っと参加5ワイナリーのゲミシュターサッツとグリューナー、リースリングだけをテイスティング。
最初はこんな感じで余裕がありましたが…

1時間も経つと、文字通りの芋洗い状態。

①さて、後姿はWein Weinの誰でしょう?
②真ん中と右は? 答えは最後に。

はい、これはクリストさんです!
今日はまだまだ一仕事も二仕事もあるので、本当に簡単に印象を記しておきますね。

1)やっぱりウィーンと言えばゲミシュター・サッツ。貝殻石灰土壌の生み出す塩辛いミネラルある意味薄いのに長い余韻は、世界広しと言えどもここだけの持ち味!
2)ただし、同ヴィンテージの最もベーシックなヴィエナー・ゲミシュターサッツひとつ取っても、5ワイナリー間でかなり質の差がある!
3)2011年はニーダーエスタライヒよりウィーンの方が熱波が軽かったのか? それとも土壌(川向うでもウィーンはNÖほど深いレスは少ないはず)の影響か? グリューナーの酸はNÖのレス土壌のベーシッククラスよりむしろ綺麗
4)銘醸畑のゲミシュター・サッツの中には新樽をかけたりして、高級感を出そうとして、逆にゲミシュター・サッツの美質を殺してしまっているものも多い。また、主要品種(25%以上を占める)がある場合、例え5種類を超える品種が混醸されていても、プリンセス的には、そこにゲミシュターサッツの味わいはない
蛇足ながら、白ワイシャツにダーク・ジャケットで統一した5人のイデタチはなかなか素敵

プリンセスは、“軽さ”と“長さ”を両立してこその、ゲミシュター・サッツだと思っており、重かったり、妙に凝縮感のあるものは、“らしく”ない、と思うのです。新樽なんてもっての他!
勿論凝縮感は、通常はワインの長所ですが、ウィーン“らしさ”は、絶対にdensity, intensityより軽やかさです!
ウィンナ・コーヒーのホイップみたいに、ウィンナ・ワルツの3拍子みたいに、ニューイヤー・コンサートのラデツキー・マーチみたいに“軽やか”でなければ、プリンセスはいやです!! 軽薄とギリギリ境目の本物感をこそゲミシュター・サッツには求めたいと思うのです。

解答:①Gerhard Lobner (=Mayer am Pfarrplatz) ②中 Edlmoser, 右 Fritz Wieninger

それにしても、Wien WeinにZahelが入っていないのは何故???