2012年2月19日日曜日

シュタイヤーマーク…電車で5時間以上の旅 その1

本当は木曜に発つ予定だったシュタイヤーマークへの旅。
水曜の夜に熱が上がり、リンパ腺も親不知も腫れ放題の辛い状況に陥ったため、出発を一日遅らせ、朝のうちにお城を出て金曜の午後に予てから大好きなGrossグロースを、そして気になる存在Musterと親戚関係で、位置的にも近いEwald Scheppeエヴァルト・チェッペを土曜朝早くに訪問。エヴァルトの友人とともに、エヴァルトが「とんでもない僻地にある、ちょっと変わった、フレンチベースの」と表現するレストランで昼食を取って、ともにウィーンへ向かう(私にとっては戻る)、という強行軍でした。
家人や知人からは「なにもワイナリーは逃げないから、日本から帰って暖かくなってからに延ばせば」と、今回は訪問を諦めるよう勧められましたが、プリンセスには妙にいい加減なところと、一度決めたらテコでも動かない頑固なところがあり、今回は自分でも「今無理しなくても、もっとゆっくり時間を取って訪ねた方がいいのでは?」という思いもないではありませんでしたが、結論として強行してよかった!

何より初めて壮大なシュタイヤーマークの雪景色が見られたのが嬉しい! あと1日ずらしていたら、美しい白銀の世界は次の冬までお預けだったでしょう。
また、たった一夜ながら、グラーツの古都らしい趣と情緒に触れることができました。
そして、ふた癖も三癖もあるワインを造るエヴァルトをして「変わった」と表現させる、つまり「相当変わった」ド僻地の、彼から紹介されなければ一生知ることもなかったであろうレストランで、実に楽しい昼食体験ができました。一期一会、とはまさにこのこと!

個々のワイナリー訪問記はまた改めてすることとし、今日はまず、ウィーン⇒グラーツの車窓風景、南シュタイヤーマークの生産者の多くを訪ねる場合の最寄駅となるEhrenhausenエーレンハウゼン、そしてジュドシュタイヤーマークのワイン街道から撮った、白銀に輝くブドウ畑の写真からご覧いただきます。
Wiener Neustadtを過ぎると、ほどなく列車はこうしたアルプス山中に入ります。



どこでもすぐに岩肌の土質をチェックしていまうのは、プリンセスの病気

グラーツからエーレンハウゼンまで小1時間の旅は西側にコアアルペ山脈を望みながら。
コアアルペの冷気は西シュタイヤーマークはもちろん、南シュタイヤーマークの産地にまで影響を及ぼしています。
エーレンハウゼン駅を降りると上方にお城が
遠くに見えるのがGross
この3km周囲くらいにGross, Tement, Skoff, Polzなど有名ワイナリーが集中
南側。スロヴェニアを望む
南東側。こちらは地中海気候の影響を受け、暖かい。
ポルツがあるのもこちら側。暖かい方。テメントは街道沿いにあります。
ヴァインシュトラーセを挟んで北西側。より冷涼。
明日は既にワイナリーを二人の息子に任せているアロイス・グロス直々教えてもらった、南シュタイヤーマーク地質学講座をお送りします!