2011年9月18日日曜日

怒涛のロードへ…あーあ、絶妙のタイミングで風邪

9月18日(日) 
プリンセスは何かと段取りが悪く、ひとつのことに夢中になると、下手をすると食べるのも寝るのも忘れてしまう、難儀な性分。

ああ、それなのに、なんと言うことでしょう。土曜の夕方には前にマリーレンシュナップスで登場したヴァイングート・サックスWeingut Saxから、シュトゥルム・フェストSturm Festの招待と、うちのお城ではやはり数週間前に我が家に夫妻で滞在したPhilip Blomの自作"Boese Philisopher"の朗読会、という外せないイベントがダブルブッキング
おまけに、明日朝から3日間、ノイジードラーゼーの西岸ルストで泊まりの授業、その後4日間、今度はドイツのガイゼンハイム大学で講義、モーゼルのトリアーでVDPテイスティング、26日からはアルザス、ドイツ(ライン、モーゼル、ファルツ、バーデン)へワイナリー巡りツアーの同行通訳、と、息をつく間もない厳しいロードが続きます。

大丈夫かプリンセス? ちゃんと全てのホテルと飛行機、列車の予約はできているのか?

ああ、しかも、日曜朝の出発前に翻訳と翻訳訂正も済ませておかねばならない…。

けれど、風物詩シュトゥルム(英語のstorm. 発酵途中のブドウ果汁。つまり、ジュースとワインのハーフ。一線級のワイナリーは全ての果汁をワインにしてしまうし、発酵途中で刻々と品質が変わるし、全く酸化防止剤などを添加していないので、基本的に自家製をその場で飲むしかない)は絶対に飲んでおきたいし、英語圏でのオーストリアワイン本の定番"Austria Wine"の著者で、本職は哲学者のフィリップの朗読会も是非聴きたい
ミュラー=トゥルガウのシュトゥルム。この時点でのアルコール6%。
泡がブクブクな様子を嵐に例えての命名だと思っていましたが、その割に泡立ちは穏やかで、濁り酒のよう。
甘酸っぱくて、時間があったら5,6杯は軽い:)という味わい。
ビアギット曰く「飲み過ぎるとシュトゥルム(嵐)になるんじゃない?」 ぞういう説もありか:)

ご近所と長年の顧客が集まって、ワインの成りかけを楽しむ、風物詩。因みに乾杯の「プロースト」「ツム・ヴォール」はワインになるまで使わず、たしか「ゲタウフト」とかなんとか、不思議な音頭をかけていました。

結局、まず翻訳を片付け、次にお向かいのサックスさんちでジャガイモにニンニクソースをかけた(これが美味しいんだけど、匂いが強烈!)アテで、ジョッキになみなみと注いでくれたシュトゥルムをゴクゴクと飲み干し、速攻でお城の2階ホールに集まりつつある人々へのワインサービスに駆けつけました。
ワインライターは本業ではなかった、フィリップ・ブロム。
下は朗読会後、サインに応ずる彼。
フィリップの朗読は、お題がフランス革命時の哲学者の話で、しかもドイツ語では歯が立つはずもありません。ビデオ撮影を予め許してもらい、ドイツ語が上達してから、改めて聴き直す予定です。

…そうこうしているうちに、数回くしゃみが。朗読会が終わる頃には、喉も痛んできました。
まずい! そういえば、うちでは魔犬エラちゃん、長男のヨハネス、オフィスのエヴェリン、と風邪っぴきが溢れています。
どうやらこっちの風邪は動物⇔人間間で伝染するらしい(本当か?)

ああ、旅をしながら風邪を治さねばならないかぁ…辛いなぁ…