2011年11月18日金曜日

独語会議初デビュー

ゾンビです : )
今朝東京に着き、早速友人の店でお蕎麦を食べて来ました。

ところで、プリンスがまだお城でプリンセスをしていた15日。ウィーンはベルヴェデーレ宮殿近くにある、オーストリアワインマーケティグ協会のオフィスで、オーストリアを拠点に活動する主要女性ジャーナリスト、PRエージェント、マーケティング・コンサルタントを集め、協会の今年の活動のブリーフィングと、市場が抱える問題点と展望などについての討論が行なわれました。
面々の真剣な表情をご覧あれ。この頃プリンセスは写真を撮りながら、食べ物を物色 : )
どういう訳かプリンセスにも召集命令がかかりましたが、何せ会議は全て独語。
どんなに神経を集中させて聞いたところで、大して理解できるはずがありません。
なので、討論よりも出されたお菓子に集中していたプリンセス
…しかし、それを気取られてか、会長のヴィリーがときどき「新興アジア市場の重要性に鑑み、この会議にも新しいメンバーが加わっている。ゆかり、今言ったことわかったか?」とか、「インターネット、ソーシャルメディアの重要性は益々増している。ゆかりも最近ブログを始めたんだろう?」と言って、私に話題を振ってきます。
参加者はおそらく全員英語も解しますから、英語でちゃんと大人の受け答えをすればいいものを、妙なところで素直なプリンセスは、ドイツ語で聞かれると反射的にドイツ語で答えてしまいます。当然答えは1語か2語。「はい、少しだけ」とか「はい、はじめました」くらいがセキの山…知能程度を疑われたと思う、きっと…

それはさておき、討論の大きなテーマのひとつが、DACのラベル表示上の問題点、そしてワインリスト表示上の可能性
DAC或いはDAC Reserveの認定を受けていながら、きちんと表示されていない、悪例見本が次々に紹介されます。
向かって左より;DACの文字がない、産地名を図案化してしまっている、産地名=Weinviertel自体が抜け落ちている。
お品のいいのが取り得のはずのオーストリアワインが、ど、どうしてしまったのでしょう?
ここまで悪趣味だと逆に微笑ましい? : ) 緑色のグリューナーヴァージョンも有り。
セレクションならぬスケルトン ブランドの裏ラベルはなんと英語!
因みに我がお城ワイナリーシュロス・ゴベルスブルクは、模範例として登場。さすがはトラディツィオンスヴァインギューター会長のワイナリー! 
ただ、このトラディツィオンスヴァインギューターが音頭を取って進めているエアステラーゲErste Lageのシステムが、下手をするとジエチレングリコール以来の、オーストリアワインのスキャンダルに成りかねない、というヴィリーの指摘にちょっとびっくり
この問題はとても重要なので、明日改めてお伝えしますね。

いやあこの会議、ドイツ語理解力のおぼつかないプリンセスにとってすら、実に有意義!
メディア関係のプロが、実際に市場で使用されているラベルや雑誌、レストランのリストなどの表現を皆でチェックし、問題点を洗い出し、解決方法を討論する――、という画期的なものでした。
欧州ワインメディアの質の高さを支える理由のひとつを見たような気がします