2011年11月19日土曜日

本場より美味しい?k. u. k.で謎の逢引

今日はプリンセスうん十年ぶりのデート? るんるん。
場所は、本場より本格的、本場より美味しい、と評判のk u. k。
日本人初のキュッヘンマイスター、神田真吾さんがシェフを勤めるお店です。
ミットタークエッセン(ランチ)のコースとは言え、もちろん全く手抜きはありません。
アミューズ
梅山豚の熟成ハム。因みにこれはコース外。
マスタードが添えられます。
ここまで、合わせたワインは、私がハウスワインのユルチッチGV 08。連れはツァーヘルのホイリゲ。どちらもグラスでいただきましたが、相性的にはどちらもベストマッチとは言えなかったなぁ。
GVならもっとフレッシュなものの方が良かったような気がしますし、ホイリゲではハムの旨みやマスタードの強さに太刀打ちできません。
多少残糖のあるリースリング、或いはお店お勧めのロゼ あたりが当たり、のはずです。
フォアシュパイゼ(前菜)の盛り合わせ。こういう繊細な盛り付け&コンビネーションは本場ではまず有り得ません!
クレン(西洋わさび)のシャウムズッペ(泡のスープ)。大変美味しゅうございました!
ボトルで頼んだワインは、ヨハネスホーフ・ライニッシュのグンポルツキアヒナー・トラディツィオン。ウィーンのすぐ南に位置する伝統的産地の名物ワインは、ツィアファンドラーとロートギプフラーという面妖な名前のブドウ2種のブレンド。
ツィアファンドラーの酸とミネラル、軽いナッティーさとロートギプフラーの円やかなオレンジのような果実味が相俟って、幅広い料理をブライトに引き立てます。このお店で6千8百円という超お飲み得ワイン!
連れの雪鱒。皮目の焦げ目がツィアファンドラーの香ばしさにピッタリ。
私の梅山豚の煮込み。旨みが上品に凝縮しています。
ランチとは別に連れの頼んだシュニッツェルを半分取り分けていただきました。
軽重、魚肉を問わず幅広く料理を引き立てるワインではありますが、ではメインの何に1番合ったか、と言えば……鱒も良かったですが、何と言ってもシュニッツェル! キリっと硬質な酸が脂を切って実にいい塩梅。
梅山豚の煮込みには、もう少し複雑さと重量感のあるリースリング・スマラクトの方が良かったでしょう。もちろんしなやかな赤でもOK。
デザートのアプフェルシュトゥルードゥル。ヴァニラ・ソースのコクとリンゴの酸味が絶妙のハーモニー。
デザートにはクラッハーのアウスレーゼ(連れ)とTBA(私)をオーダー。リンゴの酸と果実味に合わせるならアウスレーゼでしょうが、ソースのコクまで包み込んでくれるのはTBA。実際のところ、ブルゴーニュ品種のBAキュヴェあたりがあれば、それにしたかった…。

ところで、このお店。お料理の質の高さ、研究熱心さを反映したお料理のメニューに対し、ワインリストのヴァラエティーとコンセプトの明確さがちょっと物足りない、というのがプリンセスの本心。
でもしばらく訪ねていなかった間に、ワインリストも少し充実していました。

こうしたレベルの高いオーストリア料理店がもっと日本に増えて欲しいし、一流店のワインリストは、やっぱりオーストリアのトップワイン&ワイナリーのショーケースであって欲しい、と切に切に願うプリンセスであります。

Mッチーご馳走様!!