今回もヴァインフィアテルの西部を訪ねました。 |
先週訪ねたゼーハーの機械収穫後の畑。房の梗の残る木々は『残骸」といったイメージ。 ヴァインファイアテルのブドウの6割は機械収穫ですが、昨日訪ねた2人は全て手摘み。 |
そこそこ良くって格安、みたいなレベルでなく、正真正銘一級品!!
スタイルこそプリンセス好みの透明感溢れる押し付けがましくない(この良さを凡庸と勘違いしてしまうヒトも多い)オーストリアらしいものですが、味わいの核に決してブレない、彼らしさと各々の畑らしさがひっそり、しかし毅然と控えている感じ。
人間って不思議なものですね。お宝が凄すぎると秘密にしておきたい、という気持ちになってしまいます: )。
彼、ノベアトがお宝の主。 |
セラーに眠っていた99のSBとGVを開けてくれました! これらがまた、驚きのフレッシュさ… |
弁護士のお兄ちゃんルドルフが趣味で造るGV süß(500ml)は ある意味ノベアトのワインよりさらに凄かった!!! |
お楽しみに!
そして午後はツェレルンドーフのプレヒトゥルへ。
このヒトはGVのスペシャリスト。ダブルギイヨの剪定指南を畑でしてくれました。 |
この辺りには右に見える花崗岩土壌が多い。 |
夫人ペートラはヴァインアカデミカー。周辺の地質を詳しく説明してくれました。 プレヒトゥルのGVは、クラス別、土壌別に6種類あります。 |
1)ヴァインフィアテルは広い。全体で捉えずに、主要な村の塊で個性を捉えるべき。
2)DACの普及で一層"Weinviertel=GV"的イメージが定着しつつあるが、GVがここを席巻したのはハイカルチャー以降のこと。Weinviertel本来の地ブドウ(i.e., Brauner Veltliner)は全て絶滅してしまっている中、GV以外の品種にも光を当てなければ、この産地の本当の可能性は見えて来ない。
3)大別して、レス~ローム(重さ様々)、原成岩、ムシェルカルク、の3種の土壌があるが、石灰含有量が多い畑も多く、意外にピノ・ノワールのダーク・ホース的産地になる可能性がある。
4)風の強い冷涼な気候+灌漑不能の環境は、上手く生かすとbioに適合する。また、同環境は風味の凝縮に最適なので、土壌を上手く選べば、シュタイヤーマーク同様、クール・アロマ系のワインを造るのに最高の環境。
4)風の強い冷涼な気候+灌漑不能の環境は、上手く生かすとbioに適合する。また、同環境は風味の凝縮に最適なので、土壌を上手く選べば、シュタイヤーマーク同様、クール・アロマ系のワインを造るのに最高の環境。
夕方、小雪のちらつき始める中、ウィーンに向かうシュネルバーンに飛び乗って、ウィーン在住13年の清水夫妻とイタリアン・ホスピタリティー溢れる、陽気なAl Borgoでビジネス・ディナー。
いつものようにプリンセスは何の遠慮もなく、よく飲みよく食べ、していたのですが…。ご馳走していただいた上、奥様にタクシーでホテルまで送っていただきました。大変恐縮…。