2010年4月23日金曜日

20th April Toscana Tasting

Chianti2つに、Ornellaiaの3rdラベル、Vino NobileにBrunello、というSangioveseオンパレード。似通っていて、生徒達を混乱に陥れた?

1. Monsanto Chianti Classico 07  3,300
高い酸にチェリー、鉄っぽさの入り混じる、大樽熟成の所謂古典的キャンティ。やや還元的で、おそらくあまり収量も抑えていないであろうやや青い生木を剥いだような風味があり、ワイン単体として特に魅力的でもなかったが、1日おいて鶏肉のトマト煮を合わせると、雑味も旨みに転化し、高い酸が見事に味わいにメリハリを与える。フードワインの見本。
Good+. 5-7年はもつ。

2. Tenuta Ornellaia Le Vorte 07   ¥3,000
より濃く、多少青の混ざる色調。明快で熟した黒系の果実とやや強めの抽出など、テロワールも造りも1とは大きく異なることが、3rdラベルでもはっきりわかる。現代的な造りは市場受けしそう。
Very good. 4-5年以内、果実味を楽しめるうちに飲むべし。

3. Querciabella Chianti Classico 07  ¥3,900
焦点の合ったヴィヴィッドで透明感溢れる果実味と、極軽い品のいい新樽香。しなやかだが筋肉質の、緻密な(石灰土壌をうかがわせる)テクスチャー。非常にバランスの取れた、モダン・キャンティの規範。
Very good++. 果実味を味わうなら5年以内だろうが、その後5年前後熟成も楽しめそう。

4. Dei Vino Nobile di Montepilciano 07   ¥3,800
プルーン、ザクロ、熟れたブラックベリーなど、らしい香りを探すのだが、果実味が本来のこのワインらしく出て来ない。余韻は長いが、極微小なブショネなどコンディションの悪いボトルと見る。
評価不能。

5. Ill Colle Brunello di Montalcino 03   ¥5,800
熟した甘い赤黒ベリー、プルーン、バラの花などの香りが魅惑的に開く。レザー、下草、枯葉、紅茶、マッシュルームなどの熟成香もほんの少し混ざる。他の4ワインに比べて明らかにやわらかい中程度の酸は03のヴィンテージ特性だろう。
Very good+. まだ2-3年は上り坂で、その後7-8年あまりはピークを保ちそう。6,000円を切るブルネッロとしては、good value.