2012年7月19日木曜日

試飲会&ワイン・ディナーラストスパート! 非売ワインも飲めます。

いやあ、今回はとにかくキモを冷やしました。
とっくの昔にオーストリアを出ているはずのワインがお城ワイナリーの倉庫に留まったままだったり、ワインは日本に入っているのに、通関作業に手間取りワインを留め置かれたままだったり…。
でも昨日、一週間延期してなんとか業界向けテイスティング会を行うことができました。インポーター各社やオーストリアフリークの飲食関係者の方々においでいただき、口々に「レベル高いよね」という声が聞け…
ホッ…
とにかくワインを集めたり送ったり、受け取ったり、それをまた各現場に配送したり、という段取りが超苦手なプリンセスは、お世辞でもそう言っていただくだけで、苦労が報われた気がしました。このような機会を与えて下さったYさん、お手伝いいただいたI社員の皆さん、暑い中をご来場いただいた皆様、本当に有難うございます! 

ところで、ブログやfacebookでも話題の“フルミントと貴腐の女王ハイディ・シュレック”(インデント輸入元:  VORTEX、そしてプリンセスの住むお城ワイナリー(シュロス・ゴベルスブルク)のエアステ・ラーゲもの (インデント輸入元:AWA の、受注発注ベースによる輸入が実現することになりました。レストラン、酒販店関係者の方で「オーダーしたい!」という方がいらっしゃいましたら、各輸入元まで、明日までにご連絡下さい。オーダーシートが必要な方やご質問のある方は、岩城 mobile 050-3696-1846までご連絡下さい。

さて、帰国まであと10日ほどとなってしまいましたが、業界と愛好家向けに最後までワイン会は続きますので、お知らせさせていただきます。


1.7月23日(月)和食店&居酒屋対象@流石 琳(東銀座)
シュロス・ゴベルスブルクのベーシックブランドであるゴベルスブルガー・ラインと、エアステ・ラーゲ&スペシャリティの中で、特にシンプルな居酒屋料理、普段のお惣菜、鮮度を生かしたレベルの高い和食にピッタリ!なワインをプリンセスがセレクト。
日時:7月23日(月)2時~5時
場所:流石 琳 http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13131434/
料金:無料
定員:14名
申込:お店03-3567-0188まで

2. 7月25日(水)午後の業界向け試飲会@シノワ銀座
場所:シノワ銀座
日時:7月25日(水)午後2時半~4時
料金:無料
定員:13名
申込:メールで岩城まで。先着順に受け付けます。
試飲ワイナリー:シュロス・ゴベルスブルク、ヒードラー、
シュタット・クレムス、プロイドゥル、シュティフト・
ゲットヴァイク、ムアー・ファン・デア・ニーポート、プリーラー ※全て日本未輸入または新規輸入元を探しているワイナリーです。

3.7月25日(水)夜、愛好家向けワイン・ディナー
場所:Rehab @白金高輪 http://blog.livedoor.jp/
madomifood-minato/archives/
9824600.html
日時:7月25日(水)午後7時~10時半
料金:9千円(コース料理とワインたっぷり)
定員:20名
申込:お店tel 03-3447-6310まで。先着順に受付ます。
ワイン:シュロスゴベルスブルクの2003、2005、
2006エアステ・ラーゲ、話題の赤の生産者、ムアー・ファン・
デア・ニーポート、通ウケの正統派プリーラーなど

2012年7月12日木曜日

ムアー・ファン・デア・ニーポート、ピットナウアー、プリーラー  ミニ・テイスティング

昨日はシノワ銀座店を開店前にお借りし、Muhr van der Niepoortムアー・ファン・デア・ニーポート, Pittnauerピットナウアー、 Prielerプリーラーという、これから日本に是非根付いて欲しい、赤を得意とする造り手を3つ並べてテイスティング。
そうそう、これにUwe Schiefeウヴェ・シーファーと Moric=Jaginiモリッツ=ヤギーニ、Schloss Harbtrunシュロス・ハルプトゥルンあたりが加われば,日本未輸入オーストリア・トップ赤生産者そろい踏み、といった風情。
今日は18日(水)にリカーショップ愛で行われる試飲会の前哨戦として、上記3人のベーシックから中価格帯のワインを飲み較べてみましたが、実に三者三様で面白い。
ブラウフレンキッシュからまるでピノ・ノワールのような繊細さを引き出すのがM・ニーポートなら、ピノの優しさとStラウレントの野趣を陽性に謡い上げるのがピットナウアープリーラーはロゼ、ピノ・ブラン、ベーシックなブランフレンキッシュと異なる個性を、地味ながら実に良質にまとめて来ます
さて、もし3つからひとつ日本に輸入するワイナリーを決めるとしたら???

美意識の高さを評価すればニーポートでしょう。ワイン専門PR会社の社長としての方が現地では有名なドルリ。彼女の幸運は、南アフリカから元Eben Sadieの片腕だったCraig Hawkinsをワインメーカーとして得たこと。南アに自分のワイナリーも持つクレイグですが、収穫からセラーワークの最も忙しい時期が南北半球では逆転するのを利用し、クリティカルな時期には常駐することができるのです。中核ワインであるブラウフレンキッシュ カルヌゥントゥム 08は、抜栓直後こそやや土臭く華やかさに欠けましたが、極端に柔らかな抽出にもかかわらず、時間とともにどんどん風味に深みを増して…。実はプリンセス、余ったワインを自宅に持ち帰りましたが、テイスティング中よりその晩、さらに翌日(今日)の方が果実味に複雑さと立体感が出て、今ではフラッグシップのシュピッツァーベアクを彷彿とさせる味わいになっています。ドルリのワインとしては最も廉価なSt LaurentとSyrahのCuvee”Cuvee vom Berg"ですら、そこらのベーシックな赤とは大違いの品格を漂わせているには恐れ入ります。

造りのテクニックの確かさならプリーラーです。ロゼもピノ・ブラン ゼーベアクも、ブラウフレンキッシュ ヨハネスヘーエも、どれも廉価ながらシリアスなワイン飲みにも訴える、至極真っ当で飽きの来ない味わいに仕立てるあたり、さすが。ただし、ロゼにはブレンドされたメルロに起因するボルドー系特有の金臭さが多少あり、抜群のコスパのヨハネスヘーエは、クレーム・ド・カシスのような深く甘いベリーとアーシーな複雑さ溢れるトップ・ノーズが魅力ながら、余韻に透明感がなく苦味も多少気になりました。逆に第一印象があまりに地味なピノ・ブランは、石灰とシスト両方のミネラル感が淡く透明な果実味を支え、飲み疲れることが一切ありませんピノ・ブランって全世界的に過小評価されていますが、仄かな苦味を伴う蛋白な果実味を持つこの品種くらい、普段のお惣菜に万能で合う品種も少ないのではないか、とプリンセスは高く評価しています。

最も広い層から好かれそうなのがピットナウアー。いえいえ、決してチャラチャラした、万人におもねるような造り手ではありません。むしろ逆。有機認証を持ち、ビオディナミの手法でブドウを育てるゲアハルトのワインは、ドルリ辺りと比較すると、素朴で朴訥とした印象もあるのですが、果実味にエネルギー感があり、味わいが明るくまろやかで、しかもラベル・デザインはポップでオフ・ビート。お上品なエティケットの多いオーストリアワインとしてはかなりユニークです。特にこのヒトはピノとそのハーフであるザンクト・ラウレントがとても魅力的。プリンセス的には、ピノはどうしてもブルゴーニュと比較してしまうので、オーストリア独自のStラウレントの、ピノよりやや濃さもパワーもあり、多少野趣に富むSt.ラウレントをお勧めしたい。でも、「いや、ピノだから、よく知っている品種だから安心して飲める、というヒトも多いと思いますよ」という銀座店のマネージャーSさんの意見にも一理ありますね。両品種ともサイト・キュベであるドアフ・ラーゲンにもしっかりとした飲みでがあり、(昨日はピノしか試しませんでしが)一段階上げた単一畑のベーシックものフクセンフェルトになると、ピノには香りの深さと強さが、そしてStラウレントには風味の複雑さと重層感が加わります。

それにしても、この3人に限らず、オーストリアの赤の進歩は目覚しい
ところで、3生産者の上級キュヴェや、カンプタール&クレムスタールからのトップ・ワイナリーの主要ワイン50アイテム強を、18日@リカーショップ愛のテイスティング会でお試しいただけます。参加を希望される方は岩城までご連絡下さい(業界対象とさせていただきます)。
ところで、インポーターのU氏がピットナウアーを気に入ってくれていたようですので、近々日本市場にお目見えするかも知れません。ご期待下さい!

※実はプリンセスのPCはまだまだ不調で、何もしていないのに一部の行が白抜けしたり、突然日本語入力が不能になったり、を繰り返しています。見苦しいですがお許し下さい&改善方法をご存知の方、教えて下さい。

2012年7月10日火曜日

そもそも…嵐の予感

今回の帰国、思えばはじめから波乱含みでした。

その1 空港がほんの数日前に新空港にチェーンジ! 
お陰でプリンセスが最後のお土産調達場所としてずこぶる重宝に使っている、空港駅から空港への通路際にあるスーパーBILLAに立ち寄ることができませんでした。

その2 同じ理由で、ゲートどん詰まりのカフェで樽生ビールを飲みながら「また来れますように」と祈る、プリンセスのいつもの儀式を行うこともできませんでした。

その3 例によって正調キャトルクラス的ささやかな幸せに浸ろう、というプリンセスを阻んだのは、機内乗客の少なくとも5分の1は占めていたであろう、スロヴァキアの楽団ご一行様。
機内に積まれたアルコール類を飲み尽くし、総立ち状態で盛り上がりまくり。通路を埋めて大声でしゃべり、笑い、ヒトが観ている映画のスクリーンに手をかけ…、もうウルサイったらありません。プリンセスが鋭くガンをつけるも、「姉ちゃん、オラに気があるんべぇか?」的人懐っこい笑みを返してくる始末。
床は奴らのこぼしたハードリカーであちこちベチャベチャだし、おちおち映画にも集中できないし、眠れない。
プリンセスの周囲は奴等と日本人ビジネスマン達でしたが、日本人は大人しく、誰も注意してくれません。仕方なくプリンセス、目の前で油を売っている男性に「席に戻って、少し静かにしていただけませんか」とお願いしてみるも、全く効果なし。そこでキャビンアテンダントにアナウンスで注意を呼びかけるよう申し入れました。…と、後方からかなり出来上がったオヤジが寄って来て「俺たちがうるさいって文句を言ったのはあんたか」と尋ねます。「ええ」とプリンセス。オヤジは「旅は長いんだ。リラックスして楽しみたいだろう」と、妙に馴れ馴れしく、「そうね」とでも言ったらウォッカの一杯もプリンセスのグラスに注ぎそうな勢い…。残念ながらウォッカに興味なし。
ドンペリかなんかだったらもう少し仲良くしても良かったけど… : )
「悪いけど、あなた達のほかの乗客もリラックスして、映画を観たり眠ったりしたいの。それを邪魔しないように、席について静かにしていただけません?」と、冷たく言い放ったのですが、オヤジは相変わらず超ご機嫌なまま、「まあ、固いこといいなさんな」という表情で席に戻りました。一向にお祭り騒ぎが収まらないのは言うまでもありません。
ほどなく、ビジネス・クラスの男性アテンダントが登場。機内に持ち込んだ私物アルコールを飲用したカドで、楽団ご一行様は現行犯逮捕。ウォッカの瓶が没収され、同時に機内におけるアルコールサービスも中止となってしまいました。
これもプリンセスのお決まり、映画を観ながらのベイリーズも今回はなし。…とばっちりだぁ!!!

プリンセス、随分色々な飛行機に乗りましたが、今回の乱痴気騒ぎは、随分前、サンフランシスコからのフライトで、新興宗教か自己啓発団体のグループと乗り合わせ、隣を始めそこここに座ったペアが30分毎に過去の苦労話を披露し、交替で号泣し合う騒ぎに巻き込まれて以来の凄まじさでした。
いやはや…

2012年7月8日日曜日

プリンセス、メディア失踪から復活しました : )

オーストリアでひいたひどい風邪がようやく治まったところでバタバタと帰国。予想外に涼しい日本でまた風邪をひき…そうこうしているうちに大量に日本に送ったワインが通関で留め置かれ、大トラブルに。おちおちイベント報告も、ワイン会の告知もできぬ日々が続きました。
おまけに、PCはデスクトップもモバイルも超不調…。あんまりイライラするので、スッパリと自主メディア休みをいただきました。
ワインの問題もPC不調も取り敢えず収まったので、明日からまたボチボチまた帰国後のドジ話、イベント報告、これからのイベントのお知らせ、ワインと食の話、音楽の話…などなど書いて行きます。
再びよろしくお付き合い下さい!
そうそう、一般向けのワイン会はプリンセスの帰国直前、25日と26日に予定しています。普段日本では飲むことのできないオーストリアワイン(プラスαも?)を楽しみたい方、久々にプリンセスに会いたい、という奇特な方、どちらかの夜を空けておいて下さい。
近日中に両日のワインディナーの詳細もお知らせもできると思います。
では、おやすみなさーい!