10月4日(火)
昨日(3日月曜)、ついに白の収穫を開始しました。
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6時45分作業開始時の気温は6度。午後1時作業再開時は26度。この気温差が凝縮した風味と切れのいい酸の秘密。
Grubは畑全体としては東向きですが、この区画は南向き(写真前方がほぼ真南)。斜面に垂直に畝が走ります。
一帯のあちこちで収穫をしているし、山の麓のケラーガッセでプレス&発酵をしているところも多いので、山全体ブドウ果汁のいい匂いにつつまれます。
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今日はプリンセスは午後からの作業参加です。向かったのはカンプタールきってのリースリングの銘醸畑ハイリゲンシュタインHeiligenstein方向。ハイリゲンシュタインの下方に広がるのがグリューナーのトップ・ヴィンヤードであるラムLammなので“まさか、既にラムの収穫?”と思いましたが、今日の収穫はハイリゲンシュタインの丘東側面にあるグループGrub畑のなんとシャルドネ!
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ゼクトには使えないし、うちはシャルドネ単体のワインはないし…このブドウ、一体何処へ? |
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土壌はレス。白っぽくていかにも石灰分が多いのが見てとれます。 |
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紛らわしいことに同区画にグリューナーとシャルドネが植えられています。
葉の切れ込みが大きい方がグリューナー。食べると皮が厚いのですぐわかります。熟度もシャルドネよりまだ低目。 |
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こちらが今日収穫するシャルドネの葉 |
一列の前後(左右?)をペアでサンドイッチしながら、たわわになった実をひとつひとつ鋏で切り落としていくわけです。作業にあたって収穫隊のリーダー役から「ヌア・ゲズント・トラウベ=健全果実だけ」の指示。つまり、貴腐がついたり、虫に喰われたりして劣化した粒を落としながらの作業です。ドイツでは例えばフォン・ブールのような一流ワイナリーでも半分が機械収穫だと言っていましたから、全てが手摘みで、なおかつこうしてひと房ひと房、場合によって粒まで選果しながらの収穫はなんとも贅沢! ここら辺にもカンプタール一帯(というか恐らくオーストリア全土)のワインのピュアさとストラクチャーの両立の秘密を見る思いがします。