2011年10月23日日曜日

命の受け渡し

昨日もやりました。恒例のお庭掃除。
収穫期も終盤を迎え、枯葉の量は最盛期を過ぎましたが、まだまだ胡桃はものすごい量が落ちています。
プリンセスは一連の作業にもう手馴れたもので、全ての作業に2時間ちょっとしか要しなくなりました(まさかアラフィフになって落ち葉運びのリヤカーの急な坂道での操作に習熟するとは予想もしませんでしたが: )
ただし、箒で芝の落ち葉を掃き集めるとき、気をつけないと地雷(=魔犬エラちゃんのババ)を踏みます。ある意味これは落ち葉の間に間に隠れている胡桃を見つける以上に注意を要する作業です: )。

それはともかく、思えばゼクト用ブドウの収穫が始まった9月中旬、真昼の気温は30度前後まで上がっていました。
白ワイン用のブドウの収穫が始まった10月始め、朝の気温は5度前後まで落ち、最高気温も20度台前半にとどまるようになりました。
そして黒ブドウとリースリングのエアステラーゲの収穫を終えた20日頃、最低気温は0度前後、晴天の真昼でも15度には達しません。曇っていたりすると10度に届かない、という、東京の感覚では既に完全な真冬に突入しています。

つまり、ブドウを収穫している1ヶ月程度の短い間に、まさに真夏から真冬に一転。頭ではわかっていたものの、これが所謂“北部大陸性気候”というものなのですね。

秋=収穫期というのは、胡桃も栗もブドウも、実を落とし、葉の色を変えて、朽ちて行く、つまり死んで行く季節です。ヒトも動物も、死に行く命をお腹に入れて、或いは蓄えて冬に備えるわけです。が、その中でブドウだけは、酵母という他の微生物の力を借りて、ワインという別の命を手に入れます。命の受け渡しを果たす、つまり転生を成し得る稀有な実がブドウです。

そしてそこら辺りが、復活を遂げるイエス・キリストの一生とダブるところもあり、イエスの血としてワインがキリスト教において特別な飲み物たるひとつの要因なのかも知れません。

…いや、単にそれしか飲むものがなかったんだろぅ、という方が正解かも: )?

今週からはグリューナーのエアステラーゲの収穫が、おそらく本格化します。今度はどこかで極寒の中始まる朝の収穫の様子をお届けしますね。
ここからフィニッシュまで、どうか良い天気が続いて欲しいものです