2012年11月2日金曜日

本日収穫なし…一体何を待っているんでしょう?

プリンセスあと1週間ほどで日本に帰ります。
貴腐やアイスワインはともかく、辛口用ブドウの収穫見届けてから帰ろう、という魂胆です。
今年の収穫@ハイリゲンシュタイン。葉がほとんど落ちています。
実は水曜の、ハイリゲンシュタイン畑の、葉ばかりか、少なからぬ健康な房まで地面に落ちてしまっている状況に、プリンセス「いくら最初の霜で風味を磨く」と言っても、ちょっと待ち過ぎたんじゃあないの? …と訝っていました。
ですから当然、祝日の昨日を挟んで今日はラムかレンナーのGVの収穫…と心の準備をしていたのですが、予想に反し今日は収穫はお休み!!
実まで落ちてしまっています。
うーん、糖度は十分達しているだろうに、これ以上実を木にぶらさげたままにしておいても、梗がどんどん弱って、木枯らしが一陣吹く度に美味しく実った房がボトボト落ちてしまうんじゃないか…とプリンセス心配でたまりません。

どうしてここまで待つのか?? 予想できる理由は;

1. ひとつの畑から最大DACリザーヴ、トラディション、アウスレーゼ、BA、TBA用のブドウを収穫するので、「アウスレーゼ以上の貴腐ブドウと、辛口(DACリザーブやトラディション)用のブドウの収穫のタイミング合わせをするため、貴腐化がもう少し進むまで待っている。

2. 待てば待つほど風味が向上する。

3.単に人員布陣にミスがあって、十分な人数の摘み手がいない。

去年の収穫時のハイリゲンシュタイン。葉は青々としています。
うーん、と唸りながら去年と今年の収穫について、あれこれ考えてみます。

今年は去年に引き続き暖かい年なのですが、それでも色々なことが違います。例えば、畑の収穫の順番が違うし、同じ畑でも去年と貴腐ブドウの扱いが異なったりします。
去年は少なくともエアステラーゲについては、葉が枯れ落ちる前に辛口ワイン用のブドウは収穫を終えていました。
確かハイリゲンシュタインは、去年は辛口用のブドウを摘んだ後、貴腐の房を残しておいて、随分待ってから収穫したような…。
ブドウの状態は去年もハイリゲンシュタインは良好でした。
去年の方がより乾いた収穫期だったと記憶します(11月の中旬になって突然気温が下がり、霧にすっぽり覆われてしまうまでは)。今年の方が10月中旬に入るとどんより曇った日が多く、湿度は去年より高めに推移したように感じます。
ところが、グリューナーの悪玉貴腐はむしろ去年の方が多かった今年のグリューナーは、たとえ格下の畑であっても果実がパーフェクトに健全。
リースリングにしても、去年は結構お酢の臭いを発散させる悪玉貴腐にやられた房も多かったけれど、今年はそういのは本当に少ない。特にエアステ・ラーゲに話を限れば、今年は見事に善玉貴腐しかついていない…。
そう言えば今年は湿度の上がる頃、ググっと気温も急降下しましたっけ。気温の下がる以前の10月上旬までに運び込まれた買いブドウには、善玉も悪玉も含めて、貴腐が結構多かったことも思い出しました。
これも去年の収穫時。まだ実に瑞々しい。
…と、色々思い返しながら去年の記録を参照すると、収穫が始まったのは去年はゼクト用のシャルドネ、今年は1ℓワイン用のトラミーナーでしたが、9月6日で全く一緒。もし明日11月3日にラムのGVを収穫したなら、それも去年と全く一緒ということになります。
けれどハイリゲンシュタイのリースリングは、やはり記憶通り、去年は健全果は10月21日貴腐果はなんと3週間おいて、11月13日の収穫でも今年はおととい10月31日に、貴腐の房も健全果と一緒に全部摘んでしまいました。

なんだか昨年の方が、まず8月後半の熱波であわくってゼクトの収穫に入り、9月に入っても真夏のような気温に、やはりお尻に火をつけられたように本格的な収穫が9月半ばに始まり…。全てにおいてせかせかと収穫を進めたような気がするのはプリンセスの心の余裕が足りなかったからなのでしょうか…。
そして今年
一方今年は、夏の間も夜の気温はきちんと下がり、9月に入るとさらに朝晩は涼しくなり、10月半ばに湿度が高まる頃には十分昼の気温も下がり、悪玉貴腐のつく余地がなくなりました。
だからこそ、数日前のブログに書いたように、『待つ』ことが可能でした。

ところがここに来て、霜や雪がブドウの木と房をつなぐ梗を著しく弱めました。貴腐のついた房も、あまり放置してはおけない状況ではないか、と。そのためハイリゲンシュタインでは健全果と貴腐の同時収穫となったのでしょう。

ではガイスベアクはどうなのか? ラムやレンナーは何のために、どこまで待つ積りなのでしょう?
ニコライホーフやヒルシュ、セップ・モーザーなど、ビオディナミやビオディナロジックの生産者達は、とっくの昔、3週間近く前に収穫を終えてしまっています。
うーん…プリンセス頭が混乱状態です
しかしブドウはいかにも力強い。
まあ、こういうときは自分で畑に出て、作業してみるのが一番です。
明日収穫する畑が、ブドウが、私に何を教えてくれるか…。
またまた楽しみなプリンセスです。
※ハイリゲンシュタインの続き、忘れてません。どこかで必ず戻って来ます!