2012年12月26日水曜日

プリンセス、クリスマスの晩に”音楽の都”を満喫 前篇

プリンセスのブログを読んで下さっているウィーン在住の方やウィーン通の方々は、「1区に行けばいくらだって開いてる店もあるし、人も沢山出て賑わっているのに」と思っていらっしゃるでしょう。

わかっています。でも、去年も今年も、観光客で溢れる一帯は意識して避けました : )。
ジモティーの過すクリスマスがどんなものか、体験したかったんですよ。

日本の友人知人からは、「オーストリアのクリスマスはさぞかし綺麗でしょうね?」などとよく言われますが、確かにウィーンのクリスマスマーケットやイルミネーションは趣があります。が、世界中からお上りの集う1区を除いて、イヴは本当に泣きたくなるくらい静かで寂しいものです。
商店もコンサートホールも劇場も、まともなレストランもカフェも…とにかく閉まりまくっているのは、考えてみれば日本の元旦のような感覚なのでしょう。でも日本では人出のあるところの店はちゃーんと開いてますよねぇ…ブツブツ

さて、ド田舎ゴーベルスブルクを離れてせっかくウィーンに上って2日目。「イヴの二の舞は沢山」、ということで、プリンセス、クリスマスシーズンの狙い目である教会に目をつけました。それも、CDなどを出している音響の良さそうな教会をピックアップ。

本当はイヴのミサに出る積りだったのですが、0度をちょっと上回る気温下、霧雨にむせぶ…という夜中に一人でトボトボ出かける意欲をダントツ削ぐ状況だったため、パス。
絢爛豪華、とはこのこと。これはリハ中に撮ったカットです:)
 その代わり、クリスマス当日は、午後3時からSt. Peters 教会でオルガンとソプラノの無料コンサートに参加。バッハ、ヴィヴァルディ、ヘンデル、モーツアルト、フランク…とお馴染みの曲が続き、最後に誰もが知っているクリスマス・リートが数曲歌われました。

子供の頃はミッチミラー合唱団がジャズやポップスのスターと組んだクリスマスアルバムが大のお気に入りで、長じては中世やらバロックのクリスマス・アルバムも沢山聞いてきたプリンセスの耳には、多少注文をつけたくなるところもある演奏ではありました。
それに、さすがは1区で開かれる無料コンサート。訳のわからない観光客(ってプリンセスも立派にその一人ですが)も多く、演奏中だと言うのに、オシャベリするヒトあり、後ろを振り返るヒトあり、シャッター音を響かせて写真を撮るヒトあり…。ちょっと興醒めです。

しかーし! 

とにかくこのSt Petersという教会は、見事なバロック様式建築。音響は素晴らしい! 
天使の声のごとく天から降り注ぐソプラノ、大礼拝堂全体が唸るように響くオルガンの重低音…。段々音楽に入り込んでいたプリンセスは後半、Paris Angelicusに差し掛かったところで、感極まって涙が流れそうに…

…と、その時です。欧か中東系と思しき父子が礼拝堂中央の通路に現れ、祭壇を背にピースサイン。その3mほど手前には、しゃがみこんでカメラを構える母親が…。感動の名曲もなんのその、しっかりフラッシュを焚いて、写真を撮ると、中央花道をさっさと退却…。

チョチョ切れそうになっていた涙も引っ込み、プリンセス、唖然
前方に座っていたジモティーらしき老齢の女性が「ここは教会ですよ」と、さすがにたしなめていました。

クリスマスにウィーンを訪れる皆さん、教会には敬虔な信者も沢山来ています。彼らの邪魔にならぬよう、最低限のマナーは守りましょう。
そして、どこも無料で我々観光客を受け入れてはくれますが、こうした歴史遺産の維持には当然莫大な費用がかかります。有料の蝋燭に火を灯すなり、ミサの最後に回ってくる寄進の籠に小銭を投じるなり…できる範囲で鑑賞のお礼くらいはして帰りましょう。