2012年5月15日火曜日

ハンガリー報告 その3 セプシ氏土壌を語る

山の上部に蘇りつつある伝統的銘醸畑。ただし左上は固い岩ばかりでブドウを育てるのは不可能とか。
さて、この山の前でバスを降り、セプシ氏がマードの土壌や、最近起こっていることについて熱く語ります。聞き洩らした可能性も大ですが、セプシ氏がバスに乗り込んだ場所同様、バスを降りたここが「何処が」がまずプリンセスにはわかりません。けれど、南向きの斜面と「歴史的なサイトが徐々に蘇りつつある」というセプシ氏の説明から、ここがSt TamasタマシュかKiralyキラリー、Urbanウルバンなどの銘醸畑であることはほぼ、間違いありません。※何せ20人以上の集団ですし、セプシ氏ワンマンショーの趣で、わからないことがあっても質問のできる状況ではないことをお許し下さい。
バスを降りてやおら石コロを拾って説明を始めるセプシ氏。
オーストリアとハンガリーのブドウ畑の、一見して何が一番違う、かと言えば、ハンガリーは仕立てが低い! オーストリアは悪しきハイカルチャーの影響もありますが、最近植えられた畑でも、そしてハイカルチャー以前の写真を見ても、ここまで仕立ては低くありません。やはり北国の仕立て(フォリアージュを大きく取って、少しでも光合成を活発に行う必要がある)です。一方ハンガリーは、垣根仕立てになっているとは言え、今も南仏やスペインでも見られる低い株仕立てを彷彿とさせる植え方です。
数日前のブログにも書きましたが、トカイの緯度はバッハウ並に高く、しかも降水量はヴァッハウより多いにもかかわらず、です。こういうところにカルチャーが宿ります。つまり、気候的&科学的必然性から行けば、逆であってもいいはずの仕立てですが、ヴァッハウ(或いはカンプタール、クレムスタール)は北の光の弱い国の仕立て、ハンガリーは南の光と熱が十分な乾燥した国の仕立てを踏襲している訳です。…いとおかし。

低いコルドン仕立て。灌漑なし。
これがこの辺りのサブソイルに共通するというTuf。大きさの割に手にすると非常に軽い、日本的に言う軽石です。
自宅中庭に並ぶ火成岩の数々。実にカラフル!






















この石はこんなに割れやすくって…
これは、ほらチョークみたいなもんだ。
Tufにも成分によって色々な色や重さのものが。
こちらは木切れが火成岩化したもの


さて、これら実にな石コロ土壌と、世にも特殊な中気候が織りなす、唯一無二のテロワール、そしてこの生き証人の知恵と情熱がどういうワインを生むのか…。次回のセプシ氏ご招待のランチ・レポートでご紹介します。
トカイと言えば、まして「セプシと言えばアスーでしょ」と思っていたプリンセスにガツンと一撃を喰らわせるのに十分な、感動的ランチでした!