2011年11月23日水曜日

パフォーマーの気持ち

プリンセスの母君はフィギュア・スケートをTVで観戦するのが大好き。
一緒に食事をしながら、だからプリンセスもよく観ていました。…ただ漫然と。
ところが数年前「フランスものは教えません」と宣言する高橋尚子先生に「バッハしか弾きません」と逆宣言し、チェンバロを習うようになり、バッハ3声のフーガをさらうようになって以来、先生の前で1曲を弾き通す際、プログラムを滑りきるスケーターの心持ちが手に取るようにわかるようになりました。
例えば;
☆最初のトリルで指が絡まないか⇒最初の3回転ルッツで転ばないか
☆テーマが左手に出現したのに漫然と弾き過ぎてしまうと、「よし、次のテーマでは一段と綺麗に聞かせてやろう」と意気込む⇒コンビネーション・ジャンプが抜けると、次の単独ジャンプをコンビネーションにしようと意気込む
☆あんまり上手く行き過ぎると、途中で「そろそろ失敗するのではないか」と、段々身体に緊張がたまり、どーでもいいところでミスをする⇒これは全くスケートでも同症状
…といった風情。
人間どういうところから“核心”を垣間見るチャンスを得られるか、わからないものです : )。