2012年8月11日土曜日

寂しがりのエラちゃん、プリンセスを家族として認める、の巻

私がこちらに戻る前日から、モースブルッガー家は夏休みでレッヒの実家へ。彼らの留守中お城を守るのは、エファの両親、ひいお婆ちゃんのお世話をするお手伝いさんとプリンセス。
なのですが、昨日はエファの両親まで一日家を空けていました。
誰もかまってくれるヒトがおらず、台所と私の部屋をつなぐピロティーで所在なげに寝ているエラ。台所に入って来てもため息ばかりついています。

夕方、相変わらず退屈そうに寝転がるエラに声を掛けながら近寄ると、お腹をゴロリンと出して来ます。こうして私に「撫でて、撫でて」をするようになったのは、この春くらいからでしょうか。
腰を落としてプリンセスがエラのお腹に手を当てると、今度はなんと足許にドカンと全体重を載せて甘えてきます。うーん、かなりヘヴィーだけど、なかなか可愛いジンと来る、っていうか、ドンと来る : )

夕食後、いくらオーストリアもドイツも、いやヨーロッパ全滅とは言え、サッカーくらい放送するのかと、テレビをつけてみるも、放映しているのはサッカーはサッカーでもヨーロッパ・プロリーグらしきもののみ。そりゃま、韓国対日本じゃあね、ということで、部屋に戻ろうとキッチンの出口を見ると、いつものようにエラちゃんが外敵の侵入からお城を守る体勢? で深く眠りについています。
こうして台所のドアで寝て、プリンセスの行く手を阻むエラ。
こういう時、いきなりエラちゃんを起こすのは危険
従来、この状況下ではエラちゃんをディスターブしないよう、別のドアから2階に上がり、グルッと遠回り。赤絨毯を敷き詰めたお城パブリックスペースの正面入口から一旦戸外に出て、ピロティーから私の部屋に入り直さねばなりませんでした。
今、足→頭とドアの角度15度、ってとこですが、
これが40度くらになってくれると十分ドアを開けられます。
ところが、しばらくドイツ語字幕つきのけったいなアート系スペイン映画を観ている間に、エラちゃんは少しずつ頭を私の居る向きに移動。気がつけばちゃんとドアが開くくらいのスペースを作ってくれているではありませんか!!!
そう言えば、ここのところ夜中にテレビでオペラを観た後も、この、頭を私に向けた体勢で寝ていてくれたので、遠回りをせずに直接台所のドアから部屋に直行できていたのでした。
寝息を立てながらも歯を出されるとちょっと怖い…
プリンセスが台所のドアの鍵を開けていると、「…ったく仕方ないわねぇ、出してやるかぁ…」という風情の、大きな寝息ともため息ともつかないアンニュイな深い息を漏らすエラ。

ようやくモースブルッガー家の女王エラ様に家族の一員として認められた瞬間!?
プリンセスが感涙にむせんだのは言うまでもありません。

※予定していたシュタインセッツ畑の様子は、一日延ばしてお届けします。