2012年8月23日木曜日

iPhone狂騒曲 4楽章ってとこでしょうか?

お話の背景:日本のウェブショップで買った韓国製iPhoneを日本では日本通信のデータ専用SIMを入れて、そしてこちらに戻ってすぐ、クレムス近郊にあるBührというショッピングモールに入ったA1にて、取り敢えずSIMのついたスマートフォンのプリ・ペイド・パッケージを購入し、無事オーストリアでもスマホ・デビューを果たしたプリンセス。

確か一定期間だかデータ量までは、最初の€15でネット使い放題でした。それが切れたのか、月曜の晩、Wifiの届かない自室にて3Gでメールチェックをしていると、いきなりサファリの画面にA1のプロモサイトしか出なくなり、電話も使えなくなっているので、仕方なく翌日、日中の気温37度という猛暑の中、隣町ランゲンロイスのスーパーSparまで自転車をこぎこぎ、€20分チャージをして来ました。ここから正規の課金が始まります

そして水曜一日電話やらskypeやら、確かに遣り取りが多かったのですが、晩には再び「チャージが既に底をついています」メッセージが
「ちょっと勘弁して! 一日半で€20って一ヶ月4万かかるってこと??」と慄然としたプリンセス。そう、プリペイドのシステムにはデータが100MB分しかついておらず、それ以上は€0.2/MBというレートで、チャージ分を食い潰して行きます。これがいかに高額レートであるか、ということが€20の減り具合の早さでわかりますよね。

やはりここは定額プランに乗らねばいかん、という結論に改めて達しました
でも、覚えてらっしゃる方も多いですよね。各社定額プランの品定めをし、Orangeというキャリアのドイツ語の説明を迷路をくぐり抜けるような気持ちで読み解いて、契約必要事項を全て書き込み、ようやく支払いという段になって「オーストリアのカードを入れて下さい」と出た顛末。

それで、今回はパスポートを持って、例のビュール・センターで直談判に及ぶことにしました。
ここにはOrangeとA1両方が入っていますから、両者細かいオプションなどについても、色々聞ける…と、思っていたのですが、そうは問屋が卸しません
こんな田舎のショッピングモールの店員は英語はできても非常にベーシック。仕方ないので、それを逆手に「こういうときこそ無料ドイツ語レッスンのチャーンス!」とばかりにドイツ語で質問。あちらも商売で、売る時には忍耐強く説明してくれますからね。ですが、そもそもこういうコマイ料金システムなどに対するわかりの極端に悪いプリンセス。いつものことながら大苦闘しました。

長い遣り取りを短く要約すれば、結論として今日契約は相成りませんでした
定額の長期契約をするに際しては、
A1の場合1)住民カード 2)オーストリアの銀行のキャッシュカード 3)パスポート 4)メルデツェッテル(居住証明) が必要で、最低2年オーストリアに居住していることを証明する必要があります。
Orangeは住民登録は必要ない代わりに、給与明細或いは毎月の収入を証明する必要あり。
どへ? それじゃあまたお城ワイナリーの事務スタッフを煩わせて書類を作ってもらうのか? と憂鬱になって帰途につきました。

せっかくこの辺りでは一番の都会、クレムスまで来たのですから、せめて盗まれたパンツくらいは買って帰ろう : )、とメインストリートに足を踏み入れると、そこにはメディアショップが。よく見ればA1もOrangeもT-mobileも、他にもなんだかマイナーなところも含めて、全部ここでちゃんと契約できるようなのです。わざわざバスに乗ってビュール・センターまで行かなくでも、ここで用が足りたんだぁ…と、思うと暑さが更に体に障るというもの。それでも七転び八起きのプリンセス。ここでも店員の兄ちゃんを相手にスマホ定額システム比較取材とドイツ語フリーレッスンを決行。
この店での結論は、プリンセスのようにあまり電話はしないけれど、データは大量に早く送受したい場合「郵便局でA1のデータ専用SIMを購入し、以前から使っている携帯はそのままプリペイドの電話専用に残す」のが一番簡単でしかもお得、というものでした。

なんとまぁ、面倒なこと…と途方にくれていると、T-mobileの路面ショップに出くわしました。正直サイトを見ていた限りではA1やOrangeに見劣りしていたのですが、こうなったらドイツ語レッスンのブラッシュアップ、とばかりに、何も期待せずにスマホ定額プランについて尋ねると…。
ここにはプリペイトと定額の丁度中間のような6ヶ月有効の中期プリペイドシステムがあり、これだとパスポート、メルデツェッテル、キャッシュカード、の3点で契約OK。おお、プリンセスの手持で全てOKじゃん、と思わぬ収穫。しかもスピードが落ちる境目になるデータ量だけを増やせるオプションプランまで用意されています。

そう言えば、ウチの家族や知り合いのワイナリーはA1が多いし、レストランとかサービス関係者は料金設定のお得なOrangeが多く、出稼ぎの使用人にはT-mobileが多いような気がしていたけれど、こうして詳細まで検討すると、実にきちんとターゲットの棲み分けを意識したプランが用意されているのでありました。天晴。
信用とカバレッジの広さで圧倒するA1(ドコモの位置づけ)。お得感で迫るOrange (au)、移民や長期留学生などの個別需要に比較的よく対応するT-mobile(softbank? 日本通信?)てな感じです。

ということで、今日はメルデツェッテルまで所持していなかったため、A1 B.freeにもう€20チャージし、取り敢えず電話ができる状態にし、お城への家路についたプリンセスでありました。

はい、我ながらお疲れ様。