2011年10月19日水曜日

リースリング収穫報告@ガイスベアク 後編

収穫報告実践編。写真とともにリースリングの収穫の様子をお届けします。
実の大きさが不揃いな、いかにもリースリング、な房。状態は健全。
まず、収穫手順です。

絡みついた枝やツル、葉をメリメリとはがします。

梗がどのように房とつながっているのか確認し、房を切り落とします。

そして貴腐のついた実や痛んだ実をひとつひとつ落とします。

立ったり、しゃがんだりの作業です。

我ワイナリーの畑作業の女親分(シェフィン、とこちらでは称します)、クリスティーネの作業。
やはりまず絡みついた枝と葉をたぐって落とす房の梗を見つけます。

房を切り落として

腐敗果を取り除きます。

次に実物を食べ較べて初めてわかった、善玉貴腐悪玉貴腐の違いのご紹介。

ほぼ健全果ばかりの木。こういうのは作業がサクサク進んで実に痛快。


善玉ですが、ほぼレーズン状態。もっとカビでフカフカに冒されているのが、最上の貴腐。

これもいい貴腐。半分以下なので健全果として収穫し、貴腐部分は残念ながら除きますが、
混ぜてもワインのスタイルを変えこそすれ、質を損なうことはありません。


真ん中辺がなんとなく湿った感じ。こういうのは大抵鼻を近づけると酸っぱい匂い。
食べてもお酢のような味わいになっています。

これも悪い貴腐に冒された例。未来に望みのない子達は、こうして地面に落とされます。


これも見るからに痛んでいます。実がヌメヌメしているのは絶対にNGです。

これなどは見分けに迷うところですが、なんとなくブヨブヨし、しかも一部やはり湿っています。
 
この子達は悪い子予備軍。
微妙に色づいた部分は、お酢まではいきませんが、新鮮さのない妙な味わい。

これはおそらく良い子と悪い子が混在。左上の皮が破れた部分の周辺は完全に劣化。

これも健全果として収穫し、貴腐部分は落としますが、
貴腐の左上部が湿って光っているのがわかりますか? 悪玉です。
気をつけていただきたいのは、ここで善玉とか悪玉とか言っていますが、すべて同一の灰色カビの仕業で、そのカビがつくタイミングやその後の天候&気候条件によって、後の運命が大きく変わってしまう、という事実。
雨や湿度など外的な問題だけでなく、ちゃんと除葉がしてあるか、整枝や誘引は適切か、などによって、同一気象条件下でも各房、極端な場合にはそれぞれの実のミクロクリマが変わってくる。その違いが、稀少な貴腐になるか、ただの腐りブドウになるか、の運命の分かれ目だ、ということです。
だからこそ、誠実な畑仕事が欠かせないのです
人事を尽くして天命を待つ、とはまさにこのことですね。